研究課題/領域番号 |
03670638
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
佐竹 克介 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (70047033)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 重症急性膵炎 / 末梢循環不全 / 蛋白分解酵素阻害剤 / β-endorphin / cck / cck-receptor拮抗剤 / 血液凝固能異常 / CCK / CCK-receptor拮抗剤 |
研究概要 |
重症急性膵炎患者の約40%は死亡する重篤な疾患である。死因の多くは多臓器障害の発症である。多臓器障害の1因として末梢循環不全がみられ、その発生機序について種々検討されているが不明な点も多い。各種ショックにβ-endorphinが遊離され、心機能障害、肺障害の原因となることが示唆されている。また、β-endorphinが膵に含まれていることが報告されている。 犬を用いてトリプシン加自家胆汁を主膵管内に注入し、重症膵炎犬を作成し、発症後にみられ全身修理動態を検討し、さらに、急性膵炎時の遊離を検討すると共に、蛋白分解酵素阻害剤を発症直後および発症30分後に投与しその効果を検討した。重症膵炎作成後、血中β-endophinの上昇に伴い心機能低下、血圧低下、脊組織血流の低下がみられたが、蛋白分解酵素阻害剤投与後、血中β-endorphin上昇の抑制に伴い、心機能改善、血圧上昇、脊組織血流量の改善がみられその治療効果をみとめた。重症膵炎の末梢循環不全の成目としてβ-endorphinの関与が示唆され、蛋白分解酵素阻害剤の投与はβ-endorphin遊離抑制活用を有し、末梢循環不全の改善効果を待つことが示唆された。 近年、cholecytokinin(cck)が急性膵炎の増悪、進展に関与しcck-re-ception antagonistの治療効果が注目されてきた。ラットを用いてdosedduodenal loopによる浮腫性、出血性膵炎を作成し、cck-receptor anta-gonistの治療効果を検討した結果、cckは浮腫性膵炎の発症に関与するが、出血性膵炎への進展に関与しないことが示唆された。
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