研究課題/領域番号 |
03670650
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
近江 三喜男 東北大学, 医学部・附属病院胸部外科, 講師 (00144931)
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研究分担者 |
井口 篤志 東北大学, 医学部, 助手 (90222851)
田林 晄一 東北大学, 医学部・附属病院胸部外科, 講師 (90142942)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | heart transplantation / acute graft rejection / myocarddial beta-adrenoreceptor / working left heart model / 急性拒絶 / 心筋ベーター受容体 / 左室workingモデル / 心移殖 / 急性拒絶反応 |
研究概要 |
心臓移植後の移植心の急性拒絶反応の診断は、心筋バイオプシーによる病理組織学的診断法が最も信頼されるものであるが、心筋バイオプシーは侵襲的で、経済的にも負担は大きく問題である。心筋受容体はリンパ球受容体と連動して変化することから、末梢血を採血することで容易に急性拒絶の評価ができる可能性がある。平成3年度には、ラットの異所性心移植モデルにおいて、急性拒絶に伴う心筋受容体(αおよびβ受容体)の変化に注目し実験を行い、移植心の心筋受容体(特に、β受容体)の変化は、allo-graftにおいては、7日、14日ではup-regulationを、21日ではdown-regulationを示し、一方、iso-graftでは21日までup-regulationを示すことを明らかにした。しかし、この実験に用いた心移植モデル(Ono-Lindsey法)は、移植心は冠血流をレシピエントの腹部大動脈から受けるのみで、左室はnon-workingの状態で拍動するものであった。心筋受容体は心仕事量の大小により大いに影響される可能性があることから、左心系が血液を受けないnon-working modelであるOno-Lindsey法のモデルでは、本実験のモデルとしては不十分であると考え、平成4年度には腹部に左室workingモデルを独自に開発した。この新しいモデルにおける移植心の循環動態に関しては、雑種成犬による評価を行い、左室はレシピエントの心とほぼ同様の血圧を作って拍動していることを証明した。平成5年度には、この左室workingモデルが、小動物(ラット)に応用可能であることを証明するための実験を行った。さらに、この左室workingモデルと、従来の左室non-workingモデルにおいて、急性拒絶の程度を組織学的及び心筋受容体の変化を経時的に比較した。又、両モデルにおける移植後の慢性拒絶(冠動脈病変)の比較を行っているが、これらの実験の結論は年度内には明らかには成らず、実験を継続している。
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