研究課題/領域番号 |
03670693
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡 一郎 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (80004878)
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研究分担者 |
神谷 則昭 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (50204631)
藤田 晉也 東北大学, 医学部・附属病院, 助教授 (70004819)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 体表先天異常 / 唇裂・口蓋裂 / 表記法 / 分類 / 遺伝 / 家系内発生 / 唇裂,口蓋裂 / 体表奇形 / 疫学 |
研究概要 |
1.唇裂・口蓋裂の3次元座標表記法の考案 唇裂・口蓋裂の裂形態を右左の唇成分の裂と口蓋成分の裂の組合せとして捉え、3次元座標様に記載する新表記法を考案した。対象である東北大学形成外科で診療した唇裂・口蓋裂児526例にこの表記法を適用し、全ての症例が矛盾なく記載できることを示した。また仮想3次元空間における分布状況から、症例が唇成分裂群、唇口蓋裂群、口蓋裂群に別れることを示した。 2.家系調査による唇裂・口蓋裂の遺伝様式の研究 対象を唇成分裂群、唇口蓋裂群、口蓋裂群に分類し、家系内同種先天異常発生を調査した。発端者と家系内発症者の裂型の比較から、唇成分裂と唇口蓋裂は遺伝的に同一の疾患「唇裂」と結論し、口蓋裂はこれとは独立した疾患であると結論した。唇裂の一般人口での発生率は0.13%で、発端者の親では2.3%、同胞では2.6%であった。また、口蓋裂の一般人口での発生率は0.04%で、発端者の親では0.5%、同胞では0.7%であった。どちらの値も、「閾値のある多因子遺伝モデル」から導かれる理論値に適合するものであった。 3.唇裂の性比の研究 同一疾患「唇裂」とみなしうる唇成分裂と唇口蓋裂の間で性比が有意に異なることに疑問が残ったが、唇裂426例を対象として三次元座標表記法を用いて検討し、「唇口蓋裂は唇成分の完全裂に二次的に口蓋裂を伴ったもので、完全裂の男性は口蓋裂を伴いやすく、女性は伴いにくい」という仮説がこの性比の差異を矛盾なく説明することを示した。
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