研究課題/領域番号 |
03670705
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
豊島 良太 鳥取大学, 医学部, 助教授 (50144671)
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研究分担者 |
大塚 哲也 鳥取大学, 医学部附属病院, 助手 (90223867)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1993年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 関節軟骨 / 最表層 / 輝板 / コラーゲン線維 / 軟骨下骨組織 / インターフェイス / 力学的ストレス / 表面 / 最表層構造 / 走査電子顕微鏡 / 立体像 / 滑膜組織 / 表面構造 / インタ-フェイス / コラ-ゲン線維 |
研究概要 |
関節は2つの骨の間に可動性と支持性を賦与する構造物であり、骨端は薄い関節軟骨に覆われている。関節軟骨の実質部の形態学的・生化学的研究の進む中で、関節の潤滑に関係深い表面構造、摩耗に対する高い耐久性を持つ最表層構造、そして関節軟骨の立体的構築維持の鋳型としての軟骨下骨との結合様式が不明のまま残されている。そこで、関節軟骨の表面・最表層構造および軟骨下骨結合部について、位相差顕微鏡・偏光顕微鏡・走査電子顕微鏡を用いてそれらの形態を明らかにするため本研究を行った。得られた結果の概略を以下に記した。 (1)関節軟骨表面構造:関節液に由来する不定形な高分子の蛋白・脂質を取り除いた関節表面は、コラゲン細線維の密な網目からなり、ミクロン単位で平滑であった。 (2)最表層構造:関節軟骨最表層に無細胞性のコラゲン細線維から構成される層を認めた。その厚さは、成人大腿骨頭関節軟骨で4〜8μm、ラット大腿骨頭関節軟骨で1〜2μmであった。この最表層の膜様構造物は薄膜として機械的に剥ぐことができ、関節軟骨周辺部では滑膜組織に移行していた。剥離境界面にコラゲン線維の破断は無く、境界の上下の面の線維径・線維密度に明瞭な差を認めた。これらの所見より、最表層は独立した層で、関節軟骨の最外殻として関節軟骨の形態維持の役目を果たしていることが判明した。 (3)関節軟骨の軟骨下骨結合部について:成人大腿骨頭の前額面の全割標本を作製し、荷重部と非荷重部について軟骨と軟骨下骨の結合部の形態を比較した。結合部は一本の曲線として観察され、単位直線当たりの曲線の軌跡を計測し、その起伏率を算出した。その結果、荷重部の結合部が非荷重部に比べ有意に起伏に富むことが判明した。軟骨・骨結合部の起伏は、加わる力学的ストレスの強弱に影響されると考えられる。
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