研究概要 |
1.IFN-γ産性膀胱癌細胞の作製 レトロウィルスをベクターにして、マウス膀胱癌株MBT2にIFN-γ遺伝子を導入しMBT2 /γを樹立した。MBT2/γはin vitroでIFN-γを産生しcallcycie timeは,MBT2:24時間,MBT2/γ:28時間であり,有意の差はなかった。 2.MBT2,MBT2/γのin vivo増殖能 1.5_X10^5個のMTB2細胞を,マウスに皮下注すると100%(10/10)腫瘍を形成した。一方1.5_X10^5個のMBT2/γをマウスに皮下注した場合は15%(3/20)しか腫瘍を形成しなかった。しかし、MBT2/γをヌードマウスに移植すると100%(6/6)腫瘍を形成した。つまり、MBT2/γをヌードマウスでは腫瘍を形成するが,C3H/Heマウスでは腫瘍形成率,腫瘍増殖速度は著しく低下する。 3.抗腫瘍ワクチンの作用 MBT2/γを移植されても腫瘍を形成しなかったマウスでは,親株のMBT2を移植しても生着せず(9/12:75%),抗腫瘍免疫を獲得したと思われた。 4.抗癌剤耐性の克服 MBT2に対して抗腫瘍免疫を獲得したマウスでは,MBT2/ADR(MBT2のADR耐性株)を移植しても腫瘍は形成しなかった(8/8100%)
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