研究課題/領域番号 |
03670762
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
白井 將文 東邦大学, 医学部, 教授 (50004841)
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研究分担者 |
高波 真佐治 (高波 眞佐治) 東邦大学, 医学部, 講師 (60163226)
松橋 求 東邦大学, 医学部, 助手 (30181746)
三浦 一陽 東邦大学, 医学部, 助教授 (00057697)
石井 延久 東邦大学, 医学部, 助教授 (10111270)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | インポテンス / 血管性インポテンス / 塩酸パパベリン / セフォチアム / ペノグラム / 動脈性インポテンス / 静脈性インポテンス / セフオチアム |
研究概要 |
血管作動薬(塩酸パパベリン)の陰茎海綿体内投与による血管性インポテンスの診断が可能になった。しかしこの方法では血管性インポテンスと診断できても流入動脈系に障害があるのか流出静脈系に障害があるのかまで判らない。そこでわれわれはパパベリンを投与することにより流入動脈系の障害なのか、流出静脈系の障害なのかまで判定できる方法を確立した。先ず流入動脈系の検査法として^<99m>TC-human serum albuminを静注後経時的にガンマーカメラで陰茎のシンチグラムを作成し、関心領域を陰茎に設定して陰茎の血流動態をpenogram曲線として表示した。Isotope投与後にパパベリンを陰茎海綿体内に投与しpenogram曲線の変化と陰茎周径と硬度の変化を同時に記録した。一方、流出静脈系の検査としてパパベリンと同時に体内では代謝されずパパベリンと極めて類似した流出パターンを示す(相関係数0.82,危険率1%以下)第2世代の抗生物質cefotiamを陰茎内に投与し経時的に未梢血中に流出する濃度を測定した。またパパベリン負荷に対するpenogram曲線の反応をindex(penogram index:PI)で示し、一方、cefotiamの流出状況をindex(cefotiam clearance index:CCI)で示し、これらindexと勃起の程度と比較検討した。その結果完全勃起群のPIは75.5±8.4、不完全勃起群では46.8±16.0、全く勃起しない群では40.5±10.4で完全勃起群に対し不完全および全く勃起しない群では有意にPIが減少していた。そしてわれわれはColor Doppler血流計による陰茎動脈の変化などを参考にしてPIの正常値を60以上、これ以下を動脈性インポテンスと診断した。一方、CCIは各群間で有意差はみられなかったが、これは流入動脈血の量や流入速度によってCCIが影響を受けるためと考えられた。しかしdynamic cavernosometry、cavernosographyのデータなどによりCCIが-60以下は静脈性インポテンスと診断した。このように両検査により患者に侵襲を与えることなく動脈性か静脈性かの鑑別まで容易に診断できるようになった。
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