研究課題/領域番号 |
03670778
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
後藤 節子 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 教授 (80111847)
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研究分担者 |
加藤 紀子 名古屋大学, 医学部, 医員
山室 理 名古屋大学, 医学部, 助手 (10240079)
真野 寿雄 名古屋大学, 医学部, 講師 (00209678)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 絨毛癌 / DNA多型性 / VNTR / MHC / EGF / オートクライン機構 / 転移能 / コラーゲナーゼ活性 / インターフェロン / ザイモグラフィー / 絨毛癌細胞 / コラゲナーゼ活性 / DNA 多型性 / EGFR / 免疫療法 |
研究概要 |
(1)絨毛性疾患における腫瘍細胞が父母のMHCをどのように引き継いでいるか検討した。DNA多型性に基づく個人識別判定法を利用し、全胞状奇胎9例、侵入胞状奇胎3例、絨毛癌症例より得た株化細胞3例を対とした。患者と夫の末梢血リンパ球よりDNAを抽出しVNTR領域の一つであるMCT118をPCR法を用いて増幅し、電気泳動で出現したバンドよりDNA型を判定した。この結果はブローベを用いるサザンブロットハイブリッド法にても確かめた。この結果、絨毛性疾患は移植腫瘍であること、全胞状奇胎の既往を有する絨毛癌症例では、責任妊娠が胞状奇胎であり父親由来のDNAをもつこと、先行妊娠が満期死産である例では抽出したDNA型は2種あり、両親のDNAに由来する結果を得た。(2)組織免疫学的方法により絨毛癌細胞がEpidermal Growth Factor(EGF)およびそのReceptorを有することを証明し、Receptor Affinityを算出するとともにEGF数を算出し、その数が癌細胞としては非常に多い群に属することを、アイソトープラベル実験にて証明した。またEGFに対する抗体を培養癌細胞に投与することにより、癌細胞の増殖が抑えられることより癌細胞は自ら賛成するEGFによりその増殖がコントロールされるautocrine機構の存在を明らかにした。(3)絨毛癌株5株につきタイプIVコラゲナーゼ活性をザイモグラフィー解析した(Filderらの方法)。さらにAlbiniらの方法によりトランスウエルセル培養チャンバーを用いてインターフェロン処理による浸潤細胞数を測定しコラゲナーゼ活性の変化を比較検討した。結果として絨毛癌細胞では72kDaタイプIVコラゲナーゼ活性が高く、絨毛癌血行性転移への関与が示唆された。さらにはインターフェロンbetaのみが臨床使用可能濃度で絨毛癌細胞の浸潤を抑制し、これがタイプIVコラゲナーゼ活性の抑制に起因することが示された。
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