研究課題/領域番号 |
03670790
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 高知医科大学 |
研究代表者 |
岡谷 裕二 高知医科大学, 医学部, 講師 (70145142)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 神経内分泌 / 松果体 / メラトニン / プロラクチン / 下垂体 / 高プロラクチン血症 |
研究概要 |
松果体より分泌されるmelatoninおよび下垂体より分泌されるprolactinはいずれも夜間に増量する日内変動を有することが知られているが、その分泌関連については未だ明確ではない。本研究では、正常月経周期を有する成熟婦人を対象に、種々の明-暗、睡眠-覚醒条件を設定し、両者の分泌関連を検討し、夜間に認められるprolactin分泌の増量には、睡眠とは別にmelatonin分泌の増量が強く関連していることが明かとなった。 このmelatoninのprolactin分泌促進作用の詳細を、ラットを用いて検討すると、meiatonin投与後に、視床下部正中隆起のDopamine代謝回転は有意に減少しており、また、電気生理学的手法を用いた検討でも、Dopamine Neuron活性はmelatonin投与後に有意に減弱することが示された。一方、prolactin releasing factorであるSerotonin系については、視床下部中止隆起中のSerotonin代謝回転に変動は認められなかった。また、Opioid系の関与についてはヒトを対象に検討すると、melatonin投与後に血中beta-endorphin濃度に変動は認められず、また、Opioid antagonistであるNaloxon投与下でもmelatoninのprolactin分泌促進パターンに差は認められなかった。即ち、以上の検討成績からmelatoninのprolactin分泌促進作用は、視床下部のDopamine Neuron活性を減弱させることに基づくことが強く示唆された。 一方、病態学的には、夜間にのみ著明なprolactine分泌の増量を示すnocturnal hyperprolactinemia患者では夜間に著明なmelatoninの分泌増量を示すこと、また、日中のprolactin値が軽度上昇しているmild hyperprolactinemia患者ではmelatoninに対するprolactin分泌の著明な亢進を示し、これら疾患の発症病態にmelatonin分泌が密接に関連していることが明らかとなった。
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