研究課題/領域番号 |
03670856
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
高橋 和人 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (00084707)
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研究分担者 |
都富 仁俊 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (10227449)
松尾 雅斗 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (30190416)
岸 好彰 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (60084779)
下里 直弘 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (30216121)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ヒト上顎 / イヌ上顎 / 静脈系 / 顔面静脈 / 血管鋳型法 / 走査型電子顕微鏡 / 顎骨 / 微細血管鋳型 / マイクロスフェア / 走査型電顕 |
研究概要 |
1.血管鋳型法の応用について 従来の肉眼解剖では静脈系の検索は充分にできなかったが、今回実験に用いた血管鋳型法により、静脈系全体の血流方向は血管鋳型標本を実体顕微鏡下で、また微細な部分は走査型電顕下で検索することによって可能になった。同様に血管鋳型上に印記された静脈弁は容易に確認することができ、その存在から血流方向が正しく示すことができた。 2.ヒト上顎における静脈系について 1).互いに対応する動脈と静脈の走向系路は伴行することなく、また必ずしも分布した動脈と対応する静脈に血液が集められるとは限らなかった。2).口腔領域の静脈系において、従来の顔面静脈の合流範囲に加えて、歯周組織の静脈も顔面静脈に合流することが分かった。3).歯肉、歯根膜など歯牙周囲に分布する動脈は、骨の外表面を走行する骨外経路と骨中を走向する骨内経路をとるが、これに対し静脈は主に骨外経路をとることが判明した。4).骨髄の静脈は根尖および歯根部歯根膜(歯槽骨に囲まれた部分)の静脈網と交通し、続いてこの静脈網は歯頸部歯根膜(歯槽頂より上の骨のない部分)の静脈網を介して、歯肉内縁上皮(歯冠側歯肉)直下の静脈へと続き、3)の骨外経路、2)の顔面静脈へと合流する経路をとる。5).静脈弁は歯肉頬移行部などの非可動部と可動部の境界部、ならびに軟口蓋部に分布するが、硬口蓋ならびに顎骨内の静脈には存在したかった。イヌ硬口蓋においては多数の静脈弁が存在したことから種差があることがわかった。6).軟口蓋後縁では鼻腔から下降してきた静脈と軟口蓋を後方に進んだ静脈とが合流して主幹(外口蓋静脈)となり、咽頭扁桃の後方で鼻腔粘膜からの静脈を受け、咽頭側壁に沿って下降し、最終的には舌骨の高さで顔面静脈に流入する。
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