• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

顎下腺細胞情報伝達系におけるGTP結合蛋白質とその調節機構

研究課題

研究課題/領域番号 03670867
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関広島大学

研究代表者

土肥 敏博  広島大学, 歯学部, 教授 (00034182)

研究分担者 津留 宏道  広島大学, 歯学部, 教授 (90034157)
森田 克也  広島大学, 歯学部, 講師 (10116684)
研究期間 (年度) 1991 – 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード顎下腺 / ムチン分泌 / 情報伝達路 / GTP結合蛋白 / IP_3 / Ca^<2+> / Cyclic ADP-ribose / 血小板活性化因子(PAF) / イヌ顎下腺腺房細胞 / 細胞内Ca^<2+> / Ca^<2+>動員 / アセチルコリン / カルシウム / GTP結合蛋白質
研究概要

イヌ顎下腺細胞を用い、ムチン分泌機序に関わる細胞内情報伝達経路について検討し、以下の結果を得た。
1.ムチン分泌はα、β受容体作働薬、ACh、ionomycin、及びthapsigarginによって促進された。αアドレナリン受容体及びムスカリン受容体を介するムチン分泌は、細胞外Ca^<2+>の除去により著明に減少した。
2.AChにより、細胞内Ca^<2+>(〔Ca2+〕i)、細胞内Ins(1,4,5)P_3量、Ins(1,3,4,5)P_4量は上昇した。
3.TPAによりムチン分泌を認めた。TPA及びstaurosporineは、Ca^<2+>動態には影響を与えなかった。
4.Ryanodineは、持続性Ca^<2+>遊離を引き起こしたが、caffeineはCa^<2+>遊離を引き起こさなかった。
5.Cyclic ADP-riboseは、digitonin膜透過性細胞からCa^<2+>遊離を引き起こした。cADPRによるCa^<2+>遊離はhepa-rin及びryanodineにより抑制されなかった。
6.Achは、細胞外液から細胞内へのCa^<2+>流入を促進した。このCA^<2+>流入は、SK&F 96365,econazole,micona-zole及びLY-83583により抑制された。
7.Digitonin膜透過性細胞において、GTP-Υ-Sはムチン分泌を引き起こした。Ca^<2+>は、単独で弱い分泌しか示さなかったが、GTP-Υ-Sによる分泌を若干増強した。
8.AChはremodeling系及びGTP結合蛋白質を介するdenovo系を介して血小板活性化因子(PAF)の合成を促進した。PAFはNa^+,K^+-ATPaseを阻害し、細胞内Ca^<2+>を遊離させた。
以上、イヌ顎下腺細胞からのムチン分泌反応に関与する受容体と細胞内情報伝達経路について、ムスカリン受容体とそれに共役するCa^<2+>動員系の重要性を明らかにした。このCa^<2+>動員は、PI代謝回転促進による細胞内Ca^<2+>プールからのCa^<2+>遊離と、それが誘発するCa^<2+>流入及びCa^<2+>-induced Ca^<2+>release機構によることが示唆された。更に、PKC活性化を介する機序、GTP結合蛋白質及びPAFを介する機序の関与の可能性も示唆し、イヌ顎下腺細胞におけるムチン分泌に関わる細胞内情報伝達経路の一端を明らかにした。

報告書

(3件)
  • 1992 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Ohtsuki,K.Morita,N.Minami,T.Suemitsu,A.Tsujimoto and T.Dohi: "Involvement of Ca^<2+> entry and inositol trisphosphate-induced internal Ca^<2+> mobilization in muscarinic receptor-mediated catecholamine release in dog adrenal chromaffin cells." Neurochemistry International. 21. 259-267 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 山木 博司: "イヌ顎下腺細胞からのカルシウムイオン動員によるムチン分泌" 広島大学歯学雑誌. 26. 14-28 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H.Ohtsuki, K.Morita, N.Minami, T.Suemitsu, A.Tsujimoto and T.Dohi: "Involvement of Ca^<2+> entry and inositol trisphosphate-induced internal Ca^<2+> mobilization in muscarinic receptor-mediated catecholamine release in dog adrenal chromaffin cells" Neurochemistry International. 21 (2). 259-267 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H.Yamaki: "Mucin release from submandibular gland cells induced by calcium ion" The Journal of Hiroshima University Dental Society. 26 (1). 14-28 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H. Ohtsuki,: "Involvement of Ca^<2+> entry and inositol trisphosphate-induced internal Ca^<2+> mobilization in muscarinic receptor-mediated catecholamine release in dog adrenal chromaffin cells." Neurochemistry International. 21. 259-267 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] H.Ohtsuki: "Involvement of Ca^<2+> entry and inositol trisphosphateーinduced internal Ca^<2+> mobilization in muscarinic receptorーmediated catecholamine release in dog adrenal Chromaffin cells." Neurochemistry International.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi