研究課題/領域番号 |
03670883
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
松本 昌世 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (70064780)
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研究分担者 |
新井 通次 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (20097538)
戸苅 彰史 愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (80126325)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1992年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 切歯 / 石灰化 / in vivo / in vitro / 象牙質 / 薬効評価 / 実験方法 / アルカリホスファターゼ / 歯胚 / PI-アルカリング蛋白 / PIPLC / クロルプロマジン / マウス歯胚 / 硬組織形成 / カルモジュリン / ラット切歯象牙質 / 薬効評価法 / 血中カルシウム濃度 / 副甲状腺ホルモン |
研究概要 |
我々は、硬組織石灰化に対する薬効および毒性を評価する手段として、ラットの切歯象牙質を用いることの利点を示すいくつかの実験結果を報告した。切歯象牙質における石灰化の程度を、その未脱灰横断標本のコンタクトマイクロラジオグラフィーおよび脱灰標本のヘマトキシリン染色性によって評価した。象牙質の石灰化が既に抑制状態にある副甲状腺摘出ラットを用い、種々のカルシウム塩、ビタミンD代謝物および副甲状腺ホルモンの処置により切歯象牙質に再び生じた石灰化の程度を、それぞれの石灰化に対する治療効果の指標として用いた。この実験モデルは、象牙質形成を担う細胞の活力に及ぼす薬効をin vivoで評価するのに適した実験系と思われた。一方、正常ラット切歯象牙質の石灰化の抑制程度は、薬物の硬組織に対する毒性評価の指標とすることが出来た。この実験系において石灰化の抑制が認められたクロルプロマジンについて、血中カルシウムレベルに及ぼす作用、脱灰骨に対するミネラルの物理化学的な沈着に及ぼす作用および培養マウス歯胚における石灰化およびアルカリホスファターゼ活性に及ぼす作用を段階的に検討した。そして、この石灰化抑制が硬組織形成細胞におけるアルカリホスファターゼ活性の抑制と関連していること、また、培養マウス歯胚におけるW5およびW7との作用の比較から、クロルプロマジンの石灰化抑制に、カルモジュリンを介した作用が関与していることを示唆した。さらに、骨吸収の亢進している卵巣摘出ラットにて、HEBPの骨および象牙質石灰化に対する作用を同時に検討し、骨密度を改善した条件でも、象牙質石灰化を明らかに抑制することを示した。これらの結果は、硬組織におけるコラーゲンマトリックスの石灰化に及ぼす薬効を研究する上で、象牙質が有用であることを示している。
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