研究課題/領域番号 |
03670910
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
小林 賢一 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (00170316)
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研究分担者 |
鈴木 哲也 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (60179231)
関田 俊明 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (90236092)
渡邊 竜登美 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (10230971)
守澤 正幸 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (40191019)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 全部床義歯 / 咀嚼 / 下顎運動 / 義歯の咬合 / 側方滑走 / テレメータ / テレメ-タ |
研究概要 |
本研究は、全部床義歯装着の咀嚼時における非咀嚼での咬合接着の動態を接着滑走の面から観察し、非咀嚼側における咬合接着が義歯の維持・安定に果たす役割について検討することを目的としている。今回、臼歯部人口歯咬合面部における咬合接着の位置を検知可能なセンサを開発し、無拘束状態での計測が可能な6チャンネルテレメータシステムを用いて、咀嚼時における第1大臼歯咬合接触を下顎運動と同時記録した。その結果、非咀嚼側での咬合接触のうち接触滑走の生じる頻度は、習慣性咀嚼側で36.0%〜71.1%であるのに対し、非習慣性咀嚼側では4.9%から20.9%と、習慣性咀嚼側で接触滑走する頻度が高かった。さらに、接触滑走するものについてはその滑走状態により分析したところ、接着滑走を示すストロークの72.0%がto centric、すなわち始めに頬舌側いずれかの斜面に接触した後、斜面を滑走した中心窩にいたるものであった。to centricは、咀嚼側臼歯部咬合面上の食塊による義歯床の回転・変位により人工歯内斜面で生じた非咀嚼側での咬合接触が、人工歯の咬頭斜面に誘導されて、咬頭篏合位に至る現象と考えられ、to centricが多かった本結果は、非咀嚼側における咬合接触が咀嚼時における義歯の安定に貢献していることをうかがわせるものである。また、接触滑走量は、そのほとんどが中心窩から半径約1.2mmの範囲内の滑走であり、それ以上の滑走は咀嚼の初期にわずかに生じただけで、その滑走範囲は最大約2.2mmであった。これは、人工歯の固有咬合面の頬舌幅を考えると咬頭対咬頭までの咬合調整の必要性を示唆するものである。
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