研究課題/領域番号 |
03670915
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
鈴木 一臣 岡山大学, 歯学部, 助教授 (30050058)
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研究分担者 |
近藤 康弘 岡山大学歯学部付属病院, 講師 (70162120)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 歯質 / 象牙質 / 修復用レジン / 接着強さ / 被着面処理 / プライマー / ボンディング材 / コラーゲン / コンポジットレジン / アミノ酸誘導体 / プライマ- |
研究概要 |
歯質と修復用レジンの接着性の改良を目的として、特に象牙質の表面処理効果とその作用機序について検討した。 コラーゲンおよび酸処理象牙質を2-Hydroxethyl methacrylate(HEMA)水溶液によって表面処理を行い、フーリエ変換赤外分光法、走査型電子顕微鏡観察および接着試験の結果から次のようなことが判明した。 コラーゲン線維へHEMAが吸着するためには水が必要である。コラーゲンの処理に用いた処理溶液のHEMA濃度とHEMA吸着量の関係においてHEMAが6〜60%の範囲でコラーゲンにHEMAが最も多く吸着した。また、象牙質表面を各種処理材を用いて処理した後のSEM写真から、いずれの処理も酸を使用しているために象牙質表面層の無機成分(主にヒドロキシアパタイト)は溶解除去されているために、コラーゲン線維のみである。しかし、形態的にはリン酸およびクエン酸処理においては、象牙細管が観察されているだけで線維状のコラーゲンは観察できなかった。一方、リン酸処理後にさらにHEMA水溶液で処理した象牙質表面は、コラーゲン線維が明瞭に観察された。これは、コラーゲンの中にHEMAが取り込まれて線維が硬直化するantiplasticization効果あるいはコラーゲンの変性の結果と考えている。 接着強さは、各処理条件ごとに市販ボンディング材(Clearfil NewBond,クラレ社)が、リン酸、30%HEMA水溶液処理12.07MPa、クエン酸、30%HEMA処理10.09MPaおよびEDTA、30%HEMA処理7.04MPaを得た。
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