研究課題/領域番号 |
03670922
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
|
研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
山賀 谷一郎 明海大学, 歯学部, 助手 (90049403)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 親水性床用レジン / 疎水性床用レジン / 上顎総義歯 / 離脱力 / 口蓋部粘膜 / 人工唾液 / グリセリン / 親水性シリコーンゴム印象材 / 親水性シリコーゴム印象材 / 義歯床 / 維持 / 親水性義歯床用レジン / 無歯顎の粘膜 / 顎模型 / 板状試片 / 義歯床用レジン / 親水性レジン / 疎水性レジン / 吸水率 / 接触角 / 親水性 / なじみ / 維持力 |
研究概要 |
親水性床用レジンについて、従来から用いられている疎水性床用レジンと比較したところ、接触角の測定から、唾液とのぬれは良好と考えられるが、機械的強度そして装着後の悪臭のもととなる吸水に問題のあることが明らかになった。 そこでこの親水性レジンの最大の特徴である良好な唾液とのぬれには影響を与えずに吸水を低下させ、その上に機械的強度を向上させる目的で、従来から用いられている疎水性レジン床の粘膜面表層部のみを親水性レジンに置き換え、維持のよい義歯床を試作することに加えて、現在まで義歯床の維持を評価するもとになる床の離脱力を測定する場合、個人差があり条件の一定しない口腔内で直接測定を行って来たが、条件を一定にすることが可能な模型上で離脱力の測定が可能なように、測定方法の確立を試みた。 先ず、疎水性レジン床の粘膜面表層部のみに親水性レジンを用いた義歯床の物理的性質を比較した結果、接触角は親水性レジンに近い値を示した。その上、曲げ強さや曲げたわみという機械的性質、そして吸水率は逆に疎水性レジンに近い値を示したことから、この方法を用いることにより、親水性レジンの最大の特徴である唾液との良好なぬれには影響を与えず、吸水を低下させ、機械的強度を向上させることが出来たと思われる。 つぎに、上顎無歯類の単純模型の口蓋部の粘膜面にのみ親水性のシリコーンゴム印象材を用いて作製した顎模型と上顎総義歯との間に、人工唾液を介在させたときの両者の離脱力を測定した結果、親水性レジン床の方が疎水性レジン床よりも大きな値を示した。これは口腔内で義歯の離脱力を直接測定した結果と一致したことから、この方法を用いることにより、模型上で総義歯の離脱力の測定が可能なことを示唆しているものと思われる。
|