研究課題/領域番号 |
03670940
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小林 正治 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (80195792)
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研究分担者 |
河野 正己 (河野 正巳) 新潟大学, 歯学部・附属病院, 講師 (20170201)
中島 民雄 新潟大学, 歯学部, 教授 (10014010)
長峯 岳司 新潟大学, 歯学部附属病院, 講師 (20126436)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 顎変形症 / 外科的矯正治療 / 咀嚼能率 / 咀嚼筋筋電図 / 顎口腔機能 / 咬合接触点数 / 咬合接触面積 |
研究概要 |
顎変形症患者における咀嚼機能を客観的かつ定量的に評価するためにATP顆粒法、チューインガム法ならびにシリコーン印象材法を用いて咀嚼能率の測定を行った。さらに、画像解析装置を用いたブラックシリコーン法による咬合接触状態の測定やチューインガム咀嚼時の咀嚼筋筋電図分析を行い咀嚼能率との関係を検討した。 ATP顆粒法による測定結果から、下顎前突症患者では術前術後とも正常咬合者に比較して低い粉砕能力を示した。また,シリコーン印象剤法でもATP顆粒法と同様に顎変形症患者においてかなり低い値を示した。チューインガム法では各群間の溶出糖量に有意な差は認めなかったが、これは必ずしも緊密に咬合していなくても押しつぶし効果が有効であるためと思われた。さらに、咬合接触点数や咬合接触面積においても顎変形症群では術前のみならず術後でも低い値を示し、ATP顆粒法やシリコーン印象材法による咀嚼能率と咬合接触状態との間に相関関係を認めた。これは、手術や術後矯正治療によって上下顎歯列の咬合関係が改善しても、術後1年時の咬合接触状態は十分には緊密でないこと示している。また、咀嚼筋筋電図分析において顎変形症群では対照群に比較して不安定な咀嚼リズムと咀嚼時の低い咀嚼筋筋活動量を示し、これらと咀嚼能率との間に相関関係を認めたことから不良な咬合状態とともに咀嚼能率の低下を招く因子の一つであると思われた。 今後は、さらに顎変形症患者の咀嚼機能の経時的変化を追っていくとともに、より総合的に咀嚼機能を評価するための新たな咀嚼機能検査法を模索していきたいと考えている。
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