研究概要 |
装置の開発:本体に日本光電工業社製咬合力計MPM-3000を使用し,センサー(受容器)に圧トランスデューサーTJ-20A(厚さ8.4mm,直径20mm)を用いて20Kg以下の測定が可能となるようにした.これにより,アナログ信号と同時に最大咬合力の測定も可能となった.嚥下時の咬合力は本人の意志により強くすることも弱くすることも可能であり,嚥下時咬合力を一定にするためセンサーの先端を改良した.そしてセンサーに200Kgまで測定可能なタイプ(圧トランスデューサーにTJ-300Tを使用,厚さ5mm,直径17mm)を用い,被検者に必ず歯とセンサーを接触させるよう指示し,ほぼ一定の値を得ることが可能となった. 筋電図は,ヨシダ製オクルーゾマスターを当科保有のオシロスコープに入力可能なよう改造した.本装置は4種類の筋放電がモニター可能であるが,シネフィルムの都合上,そのうちの1つだけフィルム上にデータ入力し,その他のデータは記録紙に記録して撮影終了後同期させることにした. 以上の装置を用いることにより,筋電図及び咬合力のデータX線映画フィルム上に同時記録することが可能となったが,装置の開発に時間がかかったため,高齢者の撮影に至らなかった.現在,共同研究者を被検者としてX線映画,咬合力を同時撮影することが可能となっている.また,筋電図とX線映画も同時撮影可能であるが,筋電図と咬合力を同時撮影した場合互いに干渉してデータ読み取りに不都合が生じている.この点は今後の課題としたい.現在,高齢者の撮影にかかっているため,データが収集され次第報告書を提出する予定である.
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