研究概要 |
Imaging plate(IP)を使用した口内X線撮影法がはたして従来のノンスクリーンフィルム法と同じように診断的微妙なニュアンスを再現できるのかどうか,すなわち,CRの口内撮影法への応用の可能性について検討した。そして,1.IPの種類と読み取り密度効果,2.診断に必要な空間周波数(X線正常解剖像),3.周波数処理効果,4.照射線量低減の可能性,5.骨変化の画像診断の5項目について検討した。 方法:読み取り書き込みにはCR7000とCR用ドラムスキャナを,IPはSTIIIN(標準CR用),HRIIIN(マンモ撮影用)そしてTEM(電子顕微鏡)を使用した。読み取り書き込み条件は20pix/mm,10pix/mm,6.7pix/mmで行った。ファントームは2.5mm厚のエポキシ樹脂に真空包理した乾燥下顎骨を使用した。 結果:1.50,100,150μmの読み取り画素サイズにおいて,HR(highresolution)TypeのIPはDental(Kodak Ultra Speed Film DF-57)と同等の診断価値を示した。2.診断(正常X線解剖像)に必要な限界空間周波数領域は2cycle/mm付近であった。3.最も高い診断的価値を示した周波数強調領域は1〜2cycle/mm付近であった。4.1/4,1/8の照射線量低減においてもDentalと同等の診断的価値を有する画像を得る事ができた。5.Digital画像でもDentalと同等の微細な骨変化のDetectionを示した。 結論:結論として従来のHRTypeのIPと100μmの読み取り画素サイズでDentalと同等の診断的価値を有するIntraoral Computed Radio-graphyが可能である事がわかった。
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