研究概要 |
交付申請書に記載した計画に基づき研究を行ない,以下に記延する結果を得た. 従来,申請者はBu_3SnC≡CHを用いた環状付加反応を研究し,その成果を発表してきた.本研究ではその発展としてMe_3SnC≡CRを用いる1,3ー双極子環状付加反応を中心に検討を加えた.例えば,ニトリルオキシドとの反応において置換基RがBu基やPh基の場合,Me_3SnC≡CHとは異なる方向の環状付加体を与える. また,Me_3Si基をもつアセチレンとの反応では,唯一種類の成積体が得られ,Me_3Si基およびMe_3Sn基を選択的に除去できることも判明した. フェニルアジドとの反応も円滑も円滑に進行し,対応する1,2,3ートリアゾ-ル誘導体が得られた.これらの成積体は容易にヨ-ド体に変換可能である. なお,スズオレフィンを用いるDielsーSeder反応では,好結果を得るに至らなかった.
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