研究課題/領域番号 |
03670995
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
荒井 謙次 富山医科薬科大学, 薬学部, 助手 (10115157)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | スルフィニルレイミド / ディールス・アルダー反応 / (+)-インドリチジン / (+)-トラキランタミジン / (+)-エリオカニンA / (+)-エリオカニンC / アシルイミノ付加 / ジアステレオ選択性 / スルフィニルマレイミド / キラル合成 / フラン / (+)ーインドリチジン / (+)ートラキランタミジン / ディ-ルス・アルダ-反応 / ヨウ化サマリウム |
研究概要 |
2-exα-ヒドロキシ-10-ボルニル基をスルフィニルリガンドに用いることにより、高い反応性を持つ光学活性スルフィニルマレイミド類の合成法を確立することができた。こうして得られたN-ブチニル基、N-TBDMS基、N-p-メトキシベンジル基を持つスルフィニルマレイミドは、シクロペンタジエンのみならず低反応性ジエンであるフランとのディールス・アルダー反応において高いジアステレオ選択性が観察された。これらスルフィニルジエノフィルとのディールス・アルダー付加体を活用し、単環性および二環性アルカロイドのキラル合成に成功した。 1.N-ブチニルスルフィニルマレイミド体とシクロペンタジエンとのディールス・アルダー反応付加体を用いて、イミドカルボニル基の位置選択的還元、スルフィニル基のヨウ化サマリウムによる除去により、γ-ヒドロキシラクタムを得た。このラクタムの分子内N-アシルイミノ環化は高立体選択的に進行し、ついでFVP(閃光真空熱分解)によるレトロディールス・アルダー反応をへて、二環性アルカロイドである(+)-インドリチジン、(+)-トラキランタミジンのキラル合成に成功した。 2.N-TBDMSスルフィニルマレイミド体とシクロペタジエンとの反応から同様に、γ-ヒドロキシラクタムに導き、高立体選択的分子間N-アシルイミノ付加、FVPを活用し、(+)-エリオカニンAおよび(+)-エリオカニンCの合成に成功した。 3.N-p-メトキシベンジルスルフィニルマレイミド体とフランとのディールス・アルダー反応により得られた付加体から、同様N-アシルイミノ付加により、ピロリジン環に高立体選択的にアルキル鎖を導入することができた。得られた7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプテン縮合環系は、キシレン還流下容易にレトロディールス・アルダー反応が進行し、Δ^3-ピロリジノン体2,5-cis二置換ピロリジン体のキラル合成に成功した。
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