研究概要 |
まず、本研究の推進にあたり、ペプチドの加水分解遷移状態の代表的なアナログであるhydroxyethylene dipeptide isostereの立体選択的新規合成法を検討した。スズ化合物(1aーc)にTiCl_4を,次いでTi(OPr^i)_4を加えると相当するtitanium homoenolate(2aーc)が生成する。これにαーamino aldehyds(3aーc)を反応させると相当するラクトン体(4)が立体選択的に(erythro;threo>10:1)生成した。4(R_1=Me,…Me,R_2=iーBu)を5に誘導した。in situで生成する6aーcを3a,bと反応ると7aーdがerythro;threo>10:1で生成した。erythro体を2行程でthreo体(8)に変換した。これらの反応を応用して9から10aーcを合成した。 一方、エステル(11aーc)をDIBALーHで遷元、次いでoneーpot法でブテニル化し,12aーcを立体選択的に得た。OHをTBDSで保護した後,二重結合をRucl_3ーNaIO_4で酸化,脱保護により13に誘導し,13から定量的に14を得た。ここで合成した4,13を用いて標題の研究推進のため種々のペプチド誘導体の合成を検討している。
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