研究課題/領域番号 |
03671020
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
|
研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
池田 正澄 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (30028857)
|
研究分担者 |
石橋 弘行 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (70028869)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1992年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | カルバモイルメチルラジカル / ラジカル環化反応 / トラケランタミジン / メセンブラノール / エルベシン / プレタゼチン / コチニン / アルカロイド / トリブチンヒドリド / ラジカル環化 / ラクタム / メセンブラノ-ル |
研究概要 |
ラジカル環化反応は環状化合物の合成に最近広く用いられている。しかしながら、多くの医薬品や天然生理活性物質に見られる含窒素複素環化合物の合成法としてはあまり注目されていなかった。我々はα-クロロアセトアミドから発生させたカルバモイルメチルラジカル(=NCO-CH-)が分子内アルケンと位置および立体選択的に効率よく環化反応を起こし、種々のラクタム環を与えることを見出し、併せて本反応がアルカロイドの合成にも応用出来ることを明らかにした。以下に具体的な成果について列挙する。 1.N-アリル-2-クロロアセトアミド類をBu_3SnH存在下ベンゼン中還流すると収率よく5員環ラクタムが得られることを見出し、この反応を(-)-トラケランタミジン、光学活性カイノイド類縁体、(±)-メセンブラノール、(±)-エルベシンの立体選択的合成に応用した。 2.o-アルケニルフェニル-α,α-ジクロロアセトアミド類を同様に処理すると6〜8員環ラクタムが位置選択的に得られることを見出し、この反応を応用して現在マイトマイシンCの合成を行っている。 3.N-ビニル-α-クロロアセトアミド類の環化反応が容易に進行し、4員環または5員環ラクタムを与えることを見出した。特に後者を与える反応はBaldwin則で禁制とされている5-endo-trig型環化反応に属する最初の反応例であり、機構的にも興味深い。この反応をβ-ラクタム、(±)-コチニンやエリスリナン骨格の合成に応用した。 4.N-アリル-2-クロロアセトアミド類をRuCl_2(PPh_3)_2とベンゼン中140℃に加熱すると、原子移動型ラジカル環化反応が起こり5員環ラクタムが得られることを見出し、さらに本反応を応用して(-)-トラケランタミジンや(±)-プレタゼチンの立体選択的合成に成功した。
|