研究課題/領域番号 |
03671032
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
内海 英雄 昭和大学, 薬学部, 助教授 (20101694)
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研究分担者 |
長岡 寛明 昭和大学, 薬学部, 助手 (90255860)
三浦 ゆり 昭和大学, 薬学部, 助手 (00216574)
竹下 啓蔵 昭和大学, 薬学部, 講師 (70175438)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ESR / 画像化 / フリーラジカル / 経皮吸収 / 活性酸素 / CT / イメージング / スペクトル / 逆投影法 / 反復法 / ラジカル |
研究概要 |
生体計測用ESRを用いて、生体内におけるフリーラジカルの分布及び挙動を画像化するため、ハード面及びソフト面から以下のことを検討した。 1.フリーラジカルの位置情報を取得するための磁場勾配発生装置として、磁場勾配コイル並びに電源部分の設計を行った。このシステムをコンピュータで自動制御し、かつデータを高速取り込みするためのシステムの基本設計を行った。この方法では、磁場勾配発生装置をデジタル-アナログ変換器を介して制御するシステムで、従来のGP-IB制御方式に比べ、100倍以上の高速化が可能となった。また、データの取り込みについても秒単位での取り込みが可能となり、代謝反応や吸収排泄反応を伴う生体内ラジカルの測定に本システムが対応しうることが明らかになった。 2.フリーラジカルの存在様式や濃度により変化するESRスペクトルを、空間的に分離し解析するための基本計算プログラムを作成した。空間分離スペクトル2次元画像化法では、磁場勾配の大きさに限界があるためほとんどの場合にMissing Angleが存在し、Missing Projectionができる。この欠点を改良するため、疑似射影スペクトルを用いて種々の補正方法による画像再構成方法を検討した。その結果、フィルター逆投影法よりも逐次近似法を用いた再構成の方が実用に供しうる画像が得られることが明らかになった。 3.さらにこのシステムを用いて、薬物輸送担体として注目されているリポソームにスピンプローブを内包させ、リポソーム内外のスピンプローブの分布を画像化した。得られたCT画像上の分布は、ファントム上のそれぞれの試料の位置にほぼ一致した。 以上の結果から、空間分離解析法による生体計測用ESRの画像化システムが完成し、実際のスペクトルから画像化することが可能となった。動物を用いた経皮吸収の画像化は現在検討中であるが、本システムは生体内で代謝排泄され刻々と濃度変化するフリーラジカルの画像化に有用であると思われる。
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