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アルキルチオリン酸エステルによるSH基修飾と毒性

研究課題

研究課題/領域番号 03671041
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関東北大学

研究代表者

鈴木 康男  東北大学, 薬学部, 教授 (00004573)

研究分担者 佐藤 幸夫  東北大学, 薬学部, 助手 (60134003)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード有機リン農薬 / アルキルチオリン酸エステル / チトクロムPー450 / グルタチオンSトランスフェラ-ゼ / 薬物代謝酵素 / SH基修飾 / 毒性機構
研究概要

市販の農薬マラチオンなどの中に不純物として含まれ、毒性が著しく高いO,O,Sートリメチルチオリン酸エステル(O,O,SーMe)の毒性発現機構を明らかにすることを目的として、本化合物と肝ミクロソ-ム(Ms)中の薬物代謝酵素蛋白のSH基との反応性を調べた。
酵素としてはチトクロムPー450(Pー450)及びグルタチオンSトランスフェラ-ゼ(GST)を選び、まずこれらの酵素の精製を試みた。肝臓中には多種類のPー450が存在しているので、各種の誘導剤を前投与し、誘導されるPー450を電気泳動的に単一になるまで各種のクロマトグラフィ-を組み合わせて精製した。またMsーGSTについては、精製の報告が少ないので可溶化条件から検討し、酵素化学的に単一となるまで精製した。膜結合蛋白としてのMSーGSTは、そのSH基をSH試薬によって修飾すると酵素活性が著しく変化することが知られているが、本研究において可溶化精製した標品もこの性質を維持しているので、O,O,SーMeとMsーGSTとの反応性は、酵素活性の変化を指標として調べることが可能となった。
その結果、O,O,SーMeは、フェノバルビタ-ルなどで誘導されるPー450分子種によって代謝をうけたのち、GSTのSH基と反応することが明らかとなった。現在までその代謝産物の化学構造は不明であり、その中間体は著しく不安定であるが、反応後のGSTを解析することにより、その実体が推測できる見通しがついた。またGSTの機能として、本酵素は単に解毒的反応を行うばかりではなく、膜輸送などの多様な生理的反応にも関与している蛋白であることが知られつつあり、O,O,SーMeの毒性発現も、GSTの持つこれら機能障害と密接に関連している可能性が示唆される。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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