研究課題/領域番号 |
03671054
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
守時 英喜 徳島大学, 薬学部, 教授 (10035545)
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研究分担者 |
堀尾 修平 徳島大学, 薬学部, 助手 (80145010)
福澤 健治 (福沢 健治) 徳島大学, 薬学部, 教授 (90035551)
久山 哲廣 徳島大学, 薬学部, 助教授 (70130383)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | L-Arginine / Nitric oxide / NO synthase / Enzyme induction / Endotoxin / Cytokine / Vasorelaxation / 血管平滑筋由来のNO / NO合成酵素の誘導 / 血管弛緩 / アルギニン / エンドトキシン / サイトカイン / 血管内皮非依存性弛緩 / Arginine / Nitric oxide(NO) / cyclic GMP(cGMP) / NO synthase誘導 / 蛋白合成阻害剤 / 加齢 |
研究概要 |
一酸化窒素(nitric oxide:NO)はこれまで血管内皮由来弛緩因子(EDRF)という名が示すように内皮細胞でのみ産出されると考えられてきたが、私達は血管平滑筋においてもL-arginineから産生されることを明らかにした。 1.このNO産生はエンドトキシンが引金の一つになっていること、actinomycin Dやdexamethasoneなどの蛋白合成阻害剤の処置で阻害されることから、血管平滑筋においてNO synthaseが誘導されて、NOが産生されるためであるという結論に達した。 2.内皮細胞に存在するNO synthaseはCa^<++>・calmodulin依存性であるのに対して、血管平滑筋において誘導されるNO synthaseはCa^<++>・calmodulinに依存せずにNOを産生することが明らかにした。 3.インターロイキン-1β(IL-1β)やインターフェロン-γ(IF-γ)などのサイトカインによって血管平滑筋でNO synthaseが誘導され、NO産生の指標であるcGMP産生量が増大したが、蛋白合成阻害薬を共存させると阻止された。また、血管内皮細胞がIF-γによるNO synthaseの誘導に何等かの補助的な役割を果たしていることも判明した。従ってIL-1βとIF-γではNO synthaseの誘導機構や誘導される酵素のタイプは異なっていると考えられる。さらに、サイトカイン産生抑制剤はエンドトキシンやIL-1βによるNO synthaseの誘導を阻止した。 4.ラット胸部大動脈平滑筋培養細胞にエンドトキシンやIL-1β共存下でL-arginineを適用するとNO産生の指標であるcGMP産生とNO産生は増大したが、actinomycin Dにより阻害されることも確認できた。 5.Tyrosine Kinase阻害剤はエンドトキシンおよびIL-1βによるNO synthaseの誘導とそれにもとづくL-arginineによる弛緩の発現を阻止した。従ってNO synthaseの誘導にはtyrosine kinaseが関与していることが示唆された。
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