研究課題/領域番号 |
03671090
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人類遺伝学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
浜口 秀夫 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (00091918)
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研究分担者 |
有波 忠雄 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (10212648)
小林 公子 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (90215319)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 高コレステロール血症 / アポリポタンパクB遺伝子 / LDLレセプター遺伝子 / 虚血性心疾患 / 家族性高コレステロール血症 / 常染色体性優性遺伝 / 優性遺伝性高コレステロール血症 / 早発性虚血性心疾患 / 優性遺伝性高コレステロ-ル血症 / LDLレセプタ-結合ドメイン |
研究概要 |
優性遺伝性高コレステロール高血は、早発性虚血性心疾患の重要な危険因子である。本研究は、アポリポタンパクB(アポB)遺伝子異常が原因で起こる優性遺伝性高コレステロール血症がかなり高頻度に存在するかどうかを明らかにすることを主目的として行った。このために、高コレステロール血症家系を45家系集め、LDLレセプター遺伝子とアポリポタンパクB遺伝子を分析した。これまでに分析した家系のうち11家系で、LDLレセプター遺伝子の再配列またはフレームシフト変異または複雑な塩基配列異常が検出された。これらの遺伝子異常の大部分は、まだ報告のない新しい突然変異であった。また別の19家系ではLDLレセプター遺伝子RFLPの分析から、LDLレセプター遺伝子異常が原因と考えて矛盾しなかった。以上の30家系では高コレステロール血症の成人にアキレス腱黄色腫が存在し、血清コレステロール濃度も300mg/dl以上であることが多かった。残り15家系はLDLレセプター遺伝子以外の遺伝子異常が原因と考えられたので、アポB遺伝子を分析した。これらの家系では、高コレステロール血症の成人の血清コレステロール濃度が250〜300mg/dlの範囲でアキレス腱黄色腫が見られないのが一般的であった。分析の結果3家系で高コレステロール血症とアポB遺伝子の遺伝マーカーとの連鎖がみられず、アポB遺伝子異常も原因でないと考えられた。残り12家系ではアポB遺伝子の遺伝マーカー分析で情報が得られなかったので、発端者のアポB遺伝子のLDLレセプター結合ドメイン領域の塩基配列を、PCR-直接シークェンス法で分析中であるが、現在のところ異常が検出されていない。本研究結果から、比較的軽度の遺伝性高コレステロール血症はLDLレセプター遺伝子以外の遺伝子の異常が原因で起こることが多いことが示唆されたが、アポB遺伝子異常との関係についてはさらに研究する必要がある。
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