• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

LDLレセプタ-誘導物質分泌性癌細胞株確立と本物質による難治高脂血症治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 03671148
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 内分泌・代謝学
研究機関大阪大学

研究代表者

久保 正治  大阪大学, 医学部, 講師 (50161667)

研究分担者 上山 裕也  大阪大学, 医学部附属病院, 医員
船橋 徹  大阪大学, 医学部附属病院, 医員
松沢 佑次  大阪大学, 医学部, 教授 (70116101)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードLDL受容体 / 高脂血症治療薬 / 高コレステロ-ル血症治療薬 / 受容体誘導 / 胆のう癌
研究概要

LDLレセプタ-異常に基づく家族性高コレステロ-ル血症(FH)は,LDLの蓄積により高率に動脈硬化を発症する重篤な疾患でありその治療薬剤の開発に,多くの努力がなされ,近年ようやくいくつかの有効な脂質低下薬が開発されてきたが,いずれもFHの本態であるLDLレセプタ-に直接作用するものではない.我々は,あらゆる薬剤に低抗性であった家族性高コレステロ-ル血症に胆嚢癌が発症し,その直後より血清コレステロ-ルが正常値以下まで低下した症例を見いだした。本症例の腹水から採取した癌細胞の培養上清に正常者の皮膚繊維芽細胞のLDLレセプタ-を著しく増加させると共に,FHにおいても正常まで誘導する因子の存在を発見し,本細胞継代培養にも成功した(Lancet,336:1990).癌とコレステロ-ル代謝との関連に興味のある示唆を与えるこの発見を基盤にして,癌細胞の分泌するLDLレセプタ-誘導物質を生化学的手法および免疫生化学的手法を用いて同定,分離,精製を行い,それによって従来の治療法に反応しない難治性の高コレステロ-ル血症の治療に役立てる事を目的とした.
本研究において,この細胞株が分泌する因子は従来からLDLレセプタ-を誘導することが知られている,インスリン,甲状腺ホルモン,エストロジェン,ヒト絨毛性ゴナドトロピン,副腎皮質ホルモン,ACTH等のホルモンやPDGF等とは異なることが確認されたが,その分離・精製にはまだ成功しておらず,現在鋭意精製に務めているところである.
本研究遂行中に,別の症例である巨大幅腎腫瘍で血清コレステロ-ルが23mg/dl程にまで低下した症例を見いだし,外科的腫瘍摘出術の後に血清コレステロ-ルが180mg/dlと正常化した症例を経験した.本症の細胞も継代培養に成功したため,この第2例目も含めて,LDL受容体誘導因子の解明に当たっている.

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Y,Ueyama,Y.Matsuzawa,S.Yamashita,T.Funahashi,N.Sakai,T.Nakamura,M.Kubo and S.Tatui: "Hypocholesterolaemic factor from gall bladder cancer cells." Lancet. 336(8717). 707-709 (1990)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] "Abnormalities of plasma liproteins in a new genetically obese rat with nonーinsulin dependent diabetes millitus(Wistar fatty rat)" Int.J.Obes.15. 487-495 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] T.NAkamura,Y.Matsuzawa,K.Takemura,M.Kubo,H.Miki,S.Tarui: "Combined treatment with chenodexycholic acid and pravastatin improves plasma cholestanol levels associated with marked regression of tendon xanthomas in cerebrotendinous xanthomatosis." Metabolism. 40(7). 741-747 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] N.Sakai,Y.Matsuzawa,K.Hirano,S.Yamashita,S.Nozaki Y.Ueyama,M.Kubo,S.Tarui: "Detection of two species of low density lipoprotein particles in cholesteryl ester transfer protein dediciency." Arteriosclerosis and Thrombosis. 11(1). 71-79 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 久保 正治: "高血圧治療と高脂血症" 治療学. 25(3). 340 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 久保 正治,松澤 佑次: "最新内科学大系53高脂血症における膵障害p.p345ー350" 中山書店, (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi