研究課題/領域番号 |
03671198
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
坂田 洋一 自治医科大学, 医学部, 助教授 (40129028)
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研究分担者 |
三室 淳 自治医科大学, 医学部, 講師 (10221607)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | プラスミノゲンアクチベ-タインヒビタ-1 / 骨髄巨核球 / 血小板α顆粒 / 血管壁内皮細胞 / CMK細胞 |
研究概要 |
活性型プラスミノゲンアクチンベ-タインヒビタ-1(PAIー1)は37度Cでインキュべ-ションすると半減期約2時間で潜在型に移行する。潜行型PAIー1は変性剤処理をして初めて活性を発現する。血小坂のα顆粒内に存在するPAIー1はほとんどが潜在型で存在する。血管壁内皮細胞の培養上清に集積してくるPAIー1もそのほとんどが潜在型である。後者の理由は次のように説明されている:1、培養中に牛血清中に含まれるビトロネクチンが培養容器に付着し、これに内皮細胞で産生され数分以内に放出された活性型PAIー1が特異的に結合する。2、潜在型PAIー1になると、ビトロネクチンと殆ど結合しないために上清に集積する。 今回実験に用いた骨髄巨核芽球由来細胞であるCMKでは、浮遊細胞の形で培養可能であり、細胞を洗浄し、別の容器へ移すことにより、牛血清の実験への人工的関与をほとんど無視することが可能である。それにもかかわらず、CMK細胞においても細胞内外に集積するPAIー1はその抗原量の約10%のみが活性型あり、殆どが潜在型であった。そこでCMK細胞を分画し、PAIー1の細胞内局在を調べたところ,ほとんどが細胞質に存在していた。糖染色、コンカナバリンAセファロ-ズなどに対する結合から判断するかぎり、PAIー1に糖は付加されていた。このPAIー1の細胞外への放出をPAIー1を ^<35>Sーmethionineでmetabolical labelingし、Pules Chase Studyにて観察した。結果、細胞質中のPAIー1が培養液相に放出されるのには3時間以上かかることが明らかとなり、培養液中に活性型PAIー1が少ないのはそのためであることが解かった。以上のことより血小板内PAIー1は骨髄巨核球でつくられるが、細胞内に蓄えらている間に潜在型に移行していくために、その殆どが潜在型で存在する可能性が示唆された。
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