研究課題/領域番号 |
03680067
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
水上 戴子 奈良女子大学, 家政学部, 助教授 (50031688)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 妊娠 / 小麦グルテン / L-リジン / 妊娠時のタンパク質栄養 / リジンの補足効果 |
研究概要 |
[研究目的]妊娠時のタンパク質源を小麦グルテンのみとした場合に、母体及び出生子の発育に及ぼす影響について検討した。 [研究計画・方法]妊娠ラットに小麦グルテンをタンパク質レベル5%、10%、20%、30%の食餌とそれぞれにL-リジン0.4%、0.5%、0.8%、1.0%添加した食餌を妊娠全期間投与した。タンパク質何%レベルで妊娠維持、分娩が可能か、また、授乳期間中は正常食に切り換えた場合、タンパク質何%レベルで哺育が可能か、さらに離乳子の発育について検討した。精製全卵タンパク質10%食を対照群とした。 [研究結果]すべての小麦グルテン群において、妊娠維持、分娩が可能であったが、小麦グルテン5%群では母ラットの出産状態、出生子の発育は対照群より著しく劣った。小麦グルテン5%のリジン添加群及び10%群においても対照群より有意に劣った。小麦グルテン10%群と20%群において、リジンの補足効果が顕著にみられた。出生子の発育からみると、リジンを添加した場合は小麦グルテン20%以上で、リジン無添加の場合は小麦グルテン30%で対照群とほぼ同程度の発育がみられた。授乳期間中の子の生存率は、小麦グルテン5%レベルではG5群46.5%、G5+L群55.3%と低かったが、10%レベルではG10群65.1%、G10+L群66.7%となり、5%レベルに比ベてかなり改善がみられた。小麦グルテン20%群では生存率100%で哺育は完全に可能であった。離乳時の子の発育はG5+L群とG10群は対照群より有意に劣り、G10+L群、G20群では対照群とほぼ同程度の発育がみられた。離乳子の発育からみると、授乳期の栄養を正常食に変換する場合は、リジンを添加した場合は小麦グルテン10%で、リジン無添加の場合は小麦グルテン20%で対照群とほぼ同程度の発育が得られた。
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