研究課題/領域番号 |
03680076
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
千羽 喜代子 大妻女子大学, 家政学部・児童学科, 教授 (90074913)
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研究分担者 |
平井 信義 大妻女子大学, 家政学部, 名誉教授 (80074912)
大澤 清二 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 教授 (50114046)
大場 幸夫 OTSUMA WOMEN'S UNIVERSITY, Home Economics, Professor (20056378)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 自己統制 / 共感性 / 思いやりの行動項目 / 母親と幼児の思いやりの相関 / 自己受容 / 快感情系列 / 幼児の思いやり行動 / 母親の思いやり行動 / 母と子の思いやり行動の相関 / 家族親和 / 他者受容 / 快感情 / 不快感情 / 母子相互主体性 / ひとり活動 |
研究概要 |
自己統制(自律)の能力は、あくまでも自発性の発達に支えられながら「思いやり」が育つことによって発達するという仮説のもとに、「相手の立場に立って考え、相手の気持を汲む心」すなわち共感性(empathy)または共感的理解(empathy understanding)についての理論的立場から、幼児の「思いやり」の発達を研究し、幼稚園11園の年長組男女児63名の思いやり行動項目50項目の因子分析から、自己受容(2項目)、自己実現(3項目)、他者受容(5項目)の構成因子を見出すことができた。 しかし本研究とは別途に行っている共同研究者たちの3歳から5歳までの横断的資料による分析からは、その年齢的条件を考慮したとき、5歳児(年長組児)においては、「援助」「自己主張」「気持ちの受入れ」「自己充実」「がまん」「協力」「葛藤」の構成因子が明らかになった3ため、この構成因子によって、5歳児(年長組児)とその母親49組の思いやり行動の相関関係を調べた。 その結果、幼児の思いやり行動は、家族の親和性のような間接的な環境条件を背景にしながら、より直接的である親(本研究では母親)の思いやり行動が幼児の思いやり行動と相関関係をもち、特に母親の受容的行動、援助行動など他者受容のカテゴリーに属する項目が重要視されることを明らかにした。 次いで、幼児の思いやりの発達の基盤には、0歳から1歳代における乳児の情緒の表出、特に快感情の系列の受容が共感性を育てる重要な要因となっていることを方向づけることができた。
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