研究課題/領域番号 |
03680131
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 国立健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
樋口 満 国立健康・栄養研究所, 健康増進部, 室長 (20192289)
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研究分担者 |
岡 純 国立健康, 栄養研究所・老人健康・栄養部, 室長 (30194327)
江崎 治 国立健康, 栄養研究所・臨床栄養部, 室長 (90191923)
KAWANAKA Kentaro University of Tsukuba, Doctoral Program in Health and Sport Sciences
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 骨格筋 / 運動 / GLUT4 / グルコース / グリコーゲン / 糖輸送体 / 一過性運動 / 筋活動状態 / グリコ-ゲン |
研究概要 |
筋グリコーゲンの過補償の生理・生化学的メカニズムについては、筋肉細胞のインスリン感受性や筋肉細胞内でのグリコーゲン合成酵素活性の増加などが関与しているといわれている。しかし、糖輸送体(GLUT4)の筋グリコーゲン過補償における調節機能については明らかではない。そこで、本研究では2種類の持久性運動をラットに負荷し、骨格筋グリコーゲン含量の変化とGLUT4の一過性の変化について検討した。2時間運動直後には運動前の75%へと減少し、運動直後のグルコース投与後3時間では運動前の値の2倍以上に増加していた。しかし、24時間後にはほぼ運動前のレベルになっていた。一方、GLUT4濃度は運動後0,3,24時間で運動前の110%前後で大きな変化はみられなかった。また、平均5.5時間にわたる疲労困ぱい運動においては、筋グリコーゲンは運動直後には運動前の50%へと減少していたが、グリコース投与24時間後には運動前の2倍へと増加していた。一方、GLUT4濃度は疲労困ぱい運動直後には運動前の75%へと減少しており、24時間後にはほぼ運動前のレベルに回復していた。 これらの結果は、運動後の骨格筋におけるグリコーゲン過補償を引きおこすグルコースの筋細胞内への取り込み亢進は筋肉細胞内に存在するGLUT4の総数が増加するために起こるのではないことを示唆している。また、疲労困ぱいに至る長時間運動直後のGLUT4濃度の一過性の減少が、運動後のグルコース取り込みを阻害し、筋グリコーゲンの再合成に負の影響を及ぼしているかどうかについては今後さらに検討しなければならない。
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