研究課題/領域番号 |
03680155
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物質生物化学
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
水落 次男 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (90133149)
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研究分担者 |
浜子 二治 藤田保健衛生大学, 短期大学, 助手 (80180933)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1991年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 慢性関節リウマチ / 免疫グロブリンG / 自己免疫疾患モデル / 糖鎖リモデリング / リウマチ診断法 / MRLマウス |
研究概要 |
リウマチ因子を産生しリウマチ様関節炎を発症する自己免疫疾患マウスMRL/lprの血清中IgGの糖鎖が慢性関節リウマチ患者の血清IgGの糖鎖と同様にガラクト-スを欠くという構造異常を起こしていることを、IgGの詳細な糖鎖構造解析によって我々はすでに明らかにしている。本研究では、詳細な糖鎖構造解析をせずに血清中のIgGにおけるガラクト-ス欠損糖鎖を高精度に検出する手法を開発し、これを用いて、lpr遺伝子リウマチ因子産生惹起マウスの血清中IgGにおける糖鎖異常現象を調べた。まず、我々が開発した糖鎖リモデリング技術を用いて、血清より調製したIgGから蛋白質部分を損なうことなくシアル酸とガラクト-スを除去した。このガラクト-ス欠損IgG(GLーIgG)のレクチンとの反応性を、GLーIgGを固相に不動化したプロテインAに結合させた後、種々のビオチン化レクチンとストレプトアビジンーペルオキシダ-ゼを用いて調べた。その結果、GLーIgGは元のIgGと比較してコンカナバリンA(ConA)などのマンノ-スに親和性を示すレクチンと非常に強く結合することが判明した。そこで、血清中のIgGを固相に不動化したプロテインAに結合させ、そのIgG糖鎖に対するConAの結合をペルオキシダ-ゼの活性を測定することでIgGの糖鎖異常を調べた。その結果、この手法が慢性関節リウマチ患者の血清中IgGのガラクト-ス欠損糖鎖を糖鎖構造解析をした場合と同様に高精度で検出できることを判明した。そこでこの手法を用いて、lpr遺伝子を導入したリウマチ因子を産生しリウマチ様関節炎を発症する自己免疫疾患MRL/lprマウス、リウマチ因子は産生するが疾患は発症しないlpr遺伝子を導入したC3H/lprマウス、リウマチ因子産生も疾患発症もしないそれらの対照マウスMRL/+およびC3H/+の血清中IgGの糖鎖を調べ、対照マウス以外での糖鎖異常を検出した。今後、この確認のためにC3Hマウスの検体数を増やすとともにC3HマウスIgGの糖鎖構造解析が必要であろう。
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