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中枢神経系細胞に特有のカルシウムチャンネルの性質と制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 03680170
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 代謝生物化学
研究機関国立精神・神経センター

研究代表者

松田 義宏  国立精神・神経センター, 神経研究所・免疫研究部, 室長 (80165836)

研究分担者 中川 八郎  大阪大学, 蛋白質研究所・蛋白質代謝部門, 教授 (20029937)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード生物時計 / カルシウムチャネル / 視床下部視交差上核 / ωーコノトキシン / グルタミン酸
研究概要

神経細胞内のさまざまな情報伝達や代謝経路、或は神経細胞の活動機構にカルシウムが重要な調節的役割を果たすことが明らかにされてきたが、生物時計の時刻発信機構に対するカルシウムの関与については、未だ詳しい知見が得られていない。我々はラットを用い、生物時計が存在する脳内視床下部視交差上核(SCN)に細胞内へのカルシウムの取り込みに影響を与える種々の薬剤を浸透圧ポンプを用いて継続的に投与し、その飲水行動に対する効果を調べることによって次の実験成績を得た。
イオノフォアA23187の投与はラットの飲水行動における日周性リズムの消失を引き起こし、カルシウムの過剰な細胞内への流入が時計の正常な働きを損なうことを示唆した。
カルシウムチャネルブロッカサ-の中では、N型チャネルに特異的作用を示すωーコノトキシンの注入により飲水行動のリズムが影響を受け、日の総摂水量は変わらないが、昼間の飲水量が著明に増大した。これに対して、L型チャネルの阻害剤ニフェジピンやベラパミ-ルは有意な作用を示さなかった。また、Ni^<2+>も高濃度(10^<ー3>M以上)で投与すると明期の摂水量を有意に増加させたが、T型チャネルに特異的に働くとされる濃度(10^<ー4>M)では無効であった。これらの結果より、時計機構にはN型チャネルが主に関与することが示された。
グルタミン酸または同受容体のアンタゴニストである。キヌレン酸を注入した場合にも飲水行動のリズムは乱れ、受容体作動性チャネルも時刻信号の発信に関与していることが明らかになった。
細胞内へのカルシウムの取り込みを促進する処置と抑制する処置の両者が共に、日周性リズムの撹乱という結果を招いたが、このことは規則正しいカルシウムの動員が時刻情報の発信、伝達に重要な要因となることを強く示唆するものである。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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