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氷包埋低温電子顕微鏡によるカルシウムATPaseの三次元構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 03680228
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生体物性学
研究機関東京工業大学

研究代表者

豊島 近  東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (70172210)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1991年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード三次元構造解析 / 膜蛋白質 / カルシウムATPase / 筋小胞体 / 低温電子顕微鏡法 / 氷包埋法 / 蛋白質結晶
研究概要

本研究では,筋小胞体のカルシウムポンプである,カルシウムATPaseの三次元構造を,自然な脂質二重膜に埋まったままの状態で,氷包埋低温電子顕微鏡法を用いて,14Å分解能で求めた。(現在は,結晶化条件の検討によって,11Å分解能の顕微鏡像も得られている。)三次元像は,チュ-ブ状結晶のらせん対称性を利用し,本研究で改良したプログラムを用いて得た。らせんのパラメ-タはチュ-ブごとに異っていたが,私が開発した手法により,系統的指数付けを行い,3種の独立した平均デ-タを得た。得られた構造は,分解能の違いによる差はあるが,基本的に同一であった。これは,高等動物の膜蛋白質の3次元構造としては,現在得られている最も詳細なものである。最大の成果は,この分子の膜内の構造が初めて明らかになり,一次構造との対応もある程度つけられたことである。上記の分解能では個々のαらせんは解像できないが,膜内は,細胞質側とつながった主要部の他に,2つの細い(1〜2本の膜貫通らせんから成ると考えられる)部分から成っていた。そのうちの一つは膜に対して著しく傾斜しており,主要部と小胞体内側で結びつけられていた。アミノ酸配列からは一本だけ異常に長い膜貫通らせんの存在が予想されており,このらせんと主要部との間にのみ,比較的長いペプチド鎖の存在が予想されていた。従って,得られた三次元構造は,構造予測のモデルと非常に良く一致するものであった。この長い傾いたらせんと機能の関係は現在のところ解っていない。
一方,プログラムの開発も続けられており,格子の歪みを補正する新しいプログラムの開発を行った。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] C.Toyoshima: "Contrast transfer for frozenーhydrated specimens:II. Amplitude contrast at very low frequencies" Ultramicroscopy.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 豊島 近: "クライオ電顕による生体分子の構造観察" 生体の科学. 42. 625-630 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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