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百萬塔の考古学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03801035
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 考古学
研究機関奈良国立文化財研究所

研究代表者

金子 裕之  奈良国立文化財研究所, 平城宮跡発掘調査部, 考古第一調査室長 (10000499)

研究分担者 森本 晋  奈良国立文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 研究員 (40220082)
小池 伸彦  奈良国立文化財研究所, 平城宮跡発掘調査部, 研究員 (90205302)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード百万塔 / 塔身部 / 相輪部 / 横軸ろくろ / 個人差 / 経巻口 / 墨書銘 / 工人の個性
研究概要

百萬塔の構造形式 百萬塔は塔身部と相輪部からなる。塔身部の中は中空になっており、ここに陀羅尼経を納めている。続日本紀に記された「高さ」とは塔身部のみの高さを示している。百萬塔は横軸ろくろで製作されている。正倉院文書にはろくろの綱引夫に支給した食料の記事がみえ、百萬塔も人力を動力とする横軸ろくろで製作したと考える。百萬塔製作における工人の個人差 百萬塔の細部寸法に関してデ-タベ-スを構築し、検討をおこなった。相輪部・塔身部とも、高さ方向の寸法のばらつきは殆どなく、高さに比べ断面寸法のばらつきが大きい。塔身部については経巻口の直径と深さが最もばらつきが大きく、相輪部については経巻口の蓋に相当するほぞの部分の直径と深さが最もばらつきが大きい。これは、高さ方向の寸法が板に釘を付けて材に当てればほぼ均一に取ることができるのに対し、断面寸法は工人の削り方によるのでばらつきが生まれる。経巻口に関する寸法にばらつきが大きいのは技術的に難しいことと、見えない部分なので手抜きが行われたためと考えられる。また 塔身部と相輪部を組み合わせるには精度の要求されるにも関わらず寸法のばらつきが大きいということは、第三の工房が存在し、そこで上下を組み合わせ可能性がうかがわれる。実際、2人の名前が記された墨書銘のある塔があり、これは一方が塔を製作した工人の墨書で、一方が塔身と相輪を組み合わせるための調整を行った工人の墨書とも考えられる。
各部分について平均値を原点とし、標準偏差を縦軸・横軸とした分布図を作成し、その部分傾向によって、工人の個性を特定することが、可能である。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 金子 裕之: "百万塔の製作" 平成3年度重要文化資料研究協議会報告書. (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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