• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

社会資本を含む多部門最適成長モデルの理論的・実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03803003
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 一般理論
研究機関明治学院大学

研究代表者

高橋 青天  明治学院大学, 経済学部, 助教授 (10206831)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード規模に関する収穫一定 / 生産関数 / 社会資本 / 限界便益 / 最適経路 / 一次同次関数
研究概要

社会資本が、どれだけ民間産業部門の生産や生産性に影響を及ぼしているのか、といった実証研究は、日本ではほとんど行なわれてこなかった。本研究の第1の目的は、そのような空白を埋めることを目差している。この一年で得られた結果は下記の通りである。
1)日本の製造業部門についての「規模に関する収穫」は、社会資本も含めた全投入物に関しては、1.10であり、民間投入物に関するそれは、0.72であった。このことは、社会資本の生産に関する弾力性が0.38となり、社会資本(特に産業基盤としての)は、生産に重大な影響を与えていることがわかる。また、全投入物に関する規模の収穫は、統計的に1と見なすことができ、このことは、社会資本を含めて、生産関数が一次同次である、と仮定することができることを意味している。さらに、このことは、資会資本の十分な増加なしには、民間資本の増大だけでは、生産は増加しないことも意味している。すなわち、社会資本が不十分であれば、ボトルネックが発生する可能性を示めしている。
2)民間産業部門でも1)と同様の結果が与られた。
3)限界便益で計測した場合、1980年代には、資会資本は量的に、民間資本と比較して十分な規模となっている。
以上の実証研究より、日本に関して言えば、社会資本を含む生産関数を、すべての投入物に関して一次同次関数である、と仮定できることが示めされている。実際、第2の目的である、社会資本の最適経路の理論的研究では、生産関数が、社会資本も含めて一次同次であるという仮定が有効に使われて、最適社会資本のタ-ンパイク定理が証明される。以上の研究では、社会資本として、産業基盤のそれを中心として研究されたが、近年重大な関心事となっている、生活関連の社会資本も含めたモデル分析を、さらに進める必要があるように思われる。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Harutaka Takahashi and Atsushi Maki: "Japan's Public Infrastructure Capital Stock:An Empirical Study of Returns to Scale" Department of Economics Working Paper(Meiji Gakuin Univ.) Journal of Monetary Economics. 91ー4. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Harutaka Takahashi: "Public Infrastructure Capital Stock and Turnpike Theory" Department of Economics Working Paper(Meiji Gakuin Univ.) Journal of Economic Theory. 92ー1. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 高橋 青天: "フォン・ノイマン・ファセットと多部門新古典派最適成長理論" 経済研究(明治学院大学). 92・93. 57-79 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi