研究課題/領域番号 |
03804010
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
玉垣 良三 京都大学, 理学部, 教授 (30027338)
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研究分担者 |
高塚 龍之 岩手大学, 人文社会学部, 教授 (50043427)
藤原 義和 京都大学, 理学部, 助手 (70199397)
巽 敏隆 京都大学, 理学部, 助手 (40155099)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | ストレィンジネス / 核物質 / クオーク物質 / K中間子凝縮 / 中性子星 / 相転移 / 高密度 / クオーク模型 / クォーク物質 / H粒子 / バッグ模型 / ストレィンジクォ-ク物貭 / 飽和性 / 構成子模型 / 中性子星形成 |
研究概要 |
この研究計画では、ストレィンジネスを大きくもつ物質の新しい相を多角的に検討した。課題として主にとり上げたテーマについて、大要以下のような研究成果を得た。 1.ストレィンジクオーク物質の飽和性の検討:ストレィンジクオーク物質(SGMと略記)がハドロンの真の基底状態であるとのE.Wittenによる可能性の指摘の真偽をはっきりさせるための研究を、QCDの相補的な二つの有効模型、構成子クオーク模型及びバッグ模型、を用いて行った。有限系と無限系を一貫した枠組みで扱った結果、1バリオン当たりのエネルギーE/Aは、s閉殻のA=6を越えると常に増加することを示した。これにより有効模型の立場からは、模型に入る基本的パラメータがAによって変わらない限り、絶対安定のSQMは存在しないことが明らかになった。 2.K中間子凝縮相の研究:K中間子凝縮相の発現機構をカイラル対称性に基ずく理論形式で扱い、明らかにした。K^-凝縮の成長で陽子混在度が急増すること、適当な密度依存性をもつ対称エネルギーの効果がある時のみ直接URCA過程が可能であることが示された。またこの場合の中性子星の冷却の加速の度合いが求められた。 3.超新星物質、中性子星物質への影響:中性子星誕生直後の高温・高密度の超新星物質の諸相と中性子星の熱的・動的変化について研究した。中間子凝縮相と対称エネルギーの密度依存性が中性子星の誕生から冷却への全過程に強い関係があることが示された。 4.ストレィンジネスをもつ系の核力の研究:フレーバ対称性の破れを取り入れたバリオン構造、核子-ハイペロン間力の研究が進み、核物質中でのH粒子、H粒子間力の問題に取り組める理論的準備が進んだ。
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