研究課題/領域番号 |
03804013
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木村 薫 東京大学, 工学部, 講師 (30169924)
|
研究分担者 |
小田 克郎 筑波大学, 物質工学系, 講師 (80177229)
井野 博満 東京大学, 工学部, 教授 (20029466)
|
研究期間 (年度) |
1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | ボロン系固体 / 半導体準結晶 / 光学吸収端 / フォトルミネッセンス |
研究概要 |
1.α,β菱面体晶ボロンを準結晶の近似結晶として解析し、ボロン系準結晶構造を予測した。その安定性を分子軌道法で評価したところ、安定に存在し得ることが分かった。α菱面体晶型結晶中のボロン正20面体の歪はBーC系で最も小さなくなり、軸角も理想値して近づく.B_4C構造をとる組成範囲(9〜20at.%C)の中で、歪はC濃度の減少と共に小さくなることと、準結晶構造ではCが占める鎖上サイトが減ることから、BーC系で数at.%C程度の組成で準結晶実現の可能性が高い.Bー5at.%Cアモルファス相の結晶化過程の中で準安定相が見つかり、準結晶の可能性もあるが、まだはっきりしない. 2.B,B_4C,B_<13>P_2アモルファス薄膜の光学吸収端スペクトルは、通常のアモルファス半導体と異なり、吸収係数がフォトンエネルギ-と光学ギャップの差の2乗ではなく3乗に比例する。これは、多元系等の複雑な構造を持つファモルファス相と類似しており、ボロン系アモルファス相が単体であっても正20面体を基本とする複雑な構造を持っていることを反映していると考えられる。スペクトルの温度依存性が小さいことから、3乗則の原因は線形の状態密度(自由電子近似ではエネルギ-の平方根)または高いエネルギ-のフォノンが関与した間接禁制遷移(通常のアモルファスでは選択則が破れている)が考えられる. 3.β菱面体晶ボロンのフォトルミネッセンスを初めて測定した.スペクトルのピ-ク位置は1.14eVであり、内因性アクセプタ-準位のホ-ルとトラッピング準位の電子の〓射再結合によるものと考えられる。ルミネッセンス強度の温度依存性には、活性化エネルギ-0.12evのアクセプタ-またはトラッピング単位からの離脱過程が観測された。
|