研究課題/領域番号 |
03805053
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築計画・都市計画
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
荒木 兵一郎 関西大学, 工学部, 教授 (00067547)
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研究分担者 |
足立 啓 関西大学, 工学部, 助手 (50140249)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 痴呆性老人 / 高齢精神薄弱者 / 居住環境 / 視覚情報探索歩行 / 行動特性 / バリアフリーデザイン / 福祉のまちづくり / 日常生活動作能力 / 探索行動 / 空間知覚 / 探索歩行 |
研究概要 |
痴呆性老人と高齢精神薄弱者は、精神面でのハンディキャップがある上に、さらに高齢化による身体的ハンディキャップが重なり、自立した生活が困難となっている。この困難となる原因を取り除き、それぞれが人間として尊重され、自立した生活ができるとともに生活圏が拡大されて、いろいろなことに参加でき、生き甲斐のある豊かな生活ができることが望まれる。ここでは、この望まれる居住環境の構成手法について検討している。 検討内容は、まず第一は、自立行動の基本的要件である目的地を探索し、そこまで安全に到達できるかどうかの問題である。これに対しては探索歩行の実態を観察調査することから始め、ついでいろいろな視覚情報や環境条件を提示して、これらを注視する状況をアイカメラ法を用いて実験し、分析している。点滅情報や連続情報、および呼び寄せ情報などが有効であることが確かめられたが、まだまだ研究の端緒ともいえる段階である。 ついで第二は、いわゆる問題行動と呼ばれる固有の行動特性への対応問題である。これに対しては各種施設や住宅での生活実態を調査し、分析・検討している。痴呆性老人の行動特性は日常生活動作能力と相関しており、3段階程度に類型化して対応整備するのが良いのではないかと考えられる。高齢精神薄弱者については調査の困難性のため日常生活動作能力の世代間比較ができた程度である。今後も継続して研究を進める必要がある。 第三は、これらの成果をまちづくりにまで広める必要があり、今後の研究課題を把握するため、ここでは大阪府における福祉のまちづくり整備基準の達成状況を検討している。現状の福祉のまちづくり整備基準は、痴呆性老人や精神薄弱者等の精神関係の障害者には対応していないが、近い将来には対応が求められるはずであり、すでに一部の先進的な町村では検討されている。これらの状況なども含めて今後の研究の展開を図る所存である。
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