研究課題/領域番号 |
03805061
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属加工
|
研究機関 | 高岡短期大学 |
研究代表者 |
麻生 三郎 高岡短期大学, 産業工芸学科, 教授 (80175877)
|
研究分担者 |
石井 克巳 (石井 克己) 高岡短期大学, 産業工芸学科, 助教授 (20193245)
三船 温尚 高岡短期大学, 産業工芸学科, 助教授 (20181969)
中村 滝雄 高岡短期大学, 産業工芸学科, 助教授 (60198215)
横田 勝 高岡短期大学, 産業工芸学科, 教授 (10029225)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 美術用スズ青銅 / 鋳造 / 冷却速度 / 顕微鏡組織 / 表面加飾 / 中国古代青銅器 / 金文慨形 / 埋け込み法 / 金文概形 / 金属工芸 / 鋳金 / 彫金 / 鍛金 / 込型鋳造 / 双型鋳造 / 蝋型鋳造 / 金属表面着色 |
研究概要 |
Sn-Cu-Sb3元系合金(ピューター)の金相学と機械的性質 この合金の特徴は錫を基とした合金のための融点が低く、加工しやすい、したがって家庭の台所でも溶解鋳造が可能なため工芸用金属として利用されている。しかしながらこれら銅やアンチモンの添加量が機械的性質や湯流れ性に最適であるとの裏ずけは今のところ見当たらない。したがって本研究では合金元素の銅、アンチモンを種々変化させた場合の金相学と機械的性質について実験と検討を行った。Snに対するCuおよびSb添加と硬さとの関係を調査した結果、硬さを高めるためにはSbの添加は不可欠であり、さらにCuを加えたものは硬さがさらに上昇しており、この原因は金属間化合物としてのCu2Sb析出が影響しているものと思われる。 美術鋳物用鋳型砂の物理的性質 美術鋳物用鋳型砂の主な原料は、木節粘土、山(川)砂、珪砂などが使われ、紙土、真土、玉土、荒土など目的に応じて原料を混合、加熱処理して使い分けている。その目的は鋳型の加熱焼成時における収縮などの変形、通気性に関する鋳造時の脱気中子の鋳肌の剥離性、鋳肌の美麗さ等を制御することにある。本実験では上記主たる鋳型用砂の物理的性質について実験と検討を行った。 1)JCPDSデータを用いたX線回折の定性分析によると、木節粘土を構成する化合物はSiO2およびK,Al,V,Mg,OならびにHを含む複合酸加物からなる。一方、紙土、真土、玉土、および荒土はSiO2および(NaK)(Si3Al)O8ならびにKAISi3O8またはそれに類似した参加物とKMg(Si3AlO10)(OH)2またはそれに類似した酸水酸化物からなっている。 2)熱分析の代表的な例として木節粘土のDTAおよびTGに関する結果から、昇温過程における約573Kを境として2段の重量減少が観察され、それに対応して低温側で発熱現象が、また高温側での重量減少に対応して緩慢で小さな吸熱現象が観察された。一方、紙土、荒土および玉土に関するTGの結果、さらに紙土に関するDTAの結果によると、いずれの砂とも昇温中約973Kで重量減少は無くなるが、最終の重量減少率は紙土、荒土、玉土の順に低下する低下する傾向があり、これは原料としての木節粘土の配合量に対応して重量変化が現われたものと思われる。
|