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ミクロ多孔性セラミックスの超微細加工とその分子機能の評価

研究課題

研究課題/領域番号 03805068
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機工業化学・無機材料工学
研究機関名古屋大学

研究代表者

卜部 和夫  名古屋大学, 工学部, 助手 (60092540)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード粘土 / フッ素雲母 / カチオンの固着 / 多孔性セラミックス / 層間架橋 / 触媒 / カチオンゾル / タルク
研究概要

1.報告者らは、膨潤性を示すユニ-クな合成雲母であるフッ素四ケイ素雲母の層間カチオンの一部が熱反応によってその交換性を失い、交換サイトであるシリケ-ト面上の六方酸素格子に不可逆的に化学結合する現象(層間カチオンの固着)を初めて見いだした。これにアルミニウムポリカチオン(Al_<13>)を用いて層間に架橋を施したのち加熱焼成すると、ミクロ化多孔性セラミックスが合成できる。固着を行わない多孔体は化学的に不活性であるが、ランタンなどのカチオン固着によりその酸触媒活性は数十倍へと飛躍的に向上する。今回、カチオンとして周期律表上の広範な元素を取り上げ検討した結果、(1)イオン半径が小さいカチオンほど固着が起きやすいため、大きな層電荷の減少が生じ架橋がされにくい。一方、半径が大きいほど固着が起きにくく大量のアルミニウム架橋剤が取り込まれる。交換サイトである六方酸素空隙のサイズ約1.2Åに近い半径を持つカチオン(例えばLa,Ca,Pbなど)において、適量のカチオンの固着と架橋剤の取り込みが同時に生じるため高活性を有する酸触媒となること、(2)アルミニウムポリカチオンの代わりに架橋剤としてシリカ-チタニアの混合カチオンゾルを用いた場合にも、やはり層間の固着に伴う顕著な酸触媒活性の増加が起こることがわかった。活性、比表面積、酸量のいずれもがカチオンの半径が、やはり約1.2Åのカチオン(例えばLa,Pb,Yなど)において大きな値を示す。なお、酸触媒能はメタノ-ルによるトルエンのアルキル化反応によって評価したが、その反応の進行追跡のための定量分析には設備備品であるガスクロマトグラフを使用した。
2.ホスト粘土として最も良く知られたモンモリロナイトやフッ素四ケイ素雲母と同じ層電荷を持つが八面体シ-トにMgの欠損のないテニオライトでは、層間カチオンの固着現象は起こらない。ところが、非膨潤性のタルクにケイフッ化ナトリウムを反応させて合成したフッ素雲母においては、フッ素四ケイ素雲母におけると同様な固着が生じることを新たに見いだした。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Hiroaki Sakurai: "Acidity Enhanced Pillared Clay・Catalysts.Modification of Exchangeable Sites on Fluorーtetrasilicic Mica by the Fixed Interlayer Cations." Bull.Chem.Soc.Jpn.62. 3221-3228 (1989)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroaki Sakurai: "Pillared Tetrasilicic Mica Catalysts Modified by Fixed Interlayer Cations.Classification of Fixation Mode by Cations." Bull.Chem.Soc.Jpn.63. 1389-1395 (1990)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 卜部 和夫: "合成粘土の触媒機能ーSwellable Crystalの魅力ー" 粘土科学. 30. 148-156 (1990)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroaki Sakurai: "Pillared Tetrasilicic Mica Catalysts Having Fixed Interlayer Ca Ions.Comparison with Other Clays." Bull.Chem.Soc.Jpn.64. 227-235 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Kazuo Urabe: "Talcーderived Pillared Clay as an Acidityーtunable Catalyst." J.Chem.Soc.,Chem.Commun.867-869 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Kazuo Urabe: "Pillared Randomlyーinterstratified Clay as a Highly Heat stable Catalytic Solid." Advanced Materials. 3. 558-561 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Kazuo Urabe: "Zeolite,Clay,and Heteropoly Acid in Organic Reactions" Kodansha d VCH, (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Kazuo Urabe: "Synthesis of Microporous Materials" Van Nostrand Reinhold, (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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