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海馬シナプトソ-ム画分に含まれる非神経終末成分によるグルタミン酸輸送系の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 03807006
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 神経・筋肉生理学
研究機関愛媛大学

研究代表者

中村 洋一  愛媛大学, 医学部, 助手 (90180413)

研究分担者 片岡 喜由  愛媛大学, 医学部, 教授 (20025589)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1991年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードグリア細胞膜小胞 / シナプトソ-ム / 海馬 / グルタミン酸輸送
研究概要

シナプス伝達において放出されたグルタミン酸(Glu)の大部分はアストログリアによりNa^+濃度勾配依存性に取り込まれるとされている。これまで神経の生化学的標品としてシナプトソ-ム(Syn)が盛んに用いられてきたが、グリアの機能を検証するための標品は知られていなかった。我々はSynの分画中に、シナプス成分とは明らかに異なる分画に高いGlu取り込み活性があることに気付き、以下の諸性質からこの分画はグリア細胞膜小胞(GPV)を豊富に含むと結論した。
ラット海馬ホモジネ-トのいわゆるP_2分画をパ-コ-ル密度勾配遠心すると、Glu取り込み活性は比重1.06のSynと1.046のGPVに分かれた。両者とも取り込み活性に外液のNa^+が必要であった。またGABA取り込み活性も両者にみられた。しかしGPVの高親和性コリン取り込みやコリンアセチル基転移酵素の活性はSynに比しはるかに低かった。Naチャネルアゴニストであるさそり毒、ベラトリジンによるGlu取り込み阻害はSynにより強くみられた。電子顕微鏡による観察では0.2umの球型小胞と0.3ー0.8umの不定型小胞がGPVに豊富にみられた。GPVのグリア機維性酸性タンパク質の含量はSynよりはるかに高かった。
GPVとSyn両者のGlu取り込み反応の速度論的解析を行ったところ、GPVのGluに対する親和性がSynのそれの2倍であり、Naのヒル係数がSynが2であるのに対しGPVでは1であったことから、ニュ-ロンとグリアのGlu取り込み機構あるいはその輸送体が異なっていることが強く示唆された。この異なった2つの輸送機構により、シナプス近傍に於けるGluのスカベンジングおよび代謝回転が巧妙に維持されていると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Ogata,Y.Nakamura,T.Shibata,& K.Kataoka: "Release of Excitatory Amino Acids from Cultured Hippocampal Astrocytes Induced by a HypoxicーHypoglycemic Stimulation" J.Neurochem.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Nakamura,K.Iga,T.Shibata,M.Shudo,& K.Kataoka: "Glial Plasmalemmal Vesicles:A Subcellular Fraction of Rat Hippocampal Homogenate Distinct from Synaptosomes" Glia.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] K.Iga,Y.Nakamura,T.Shibata,& K.Kataoka: "Different Mechanisms of Sodiumーdependent Glutamate Transport in Glial Cells and Neurons:Kinetic STudies of Glutamate Uptake by Glial Plasmalemmal Vesicles" Glia.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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