研究課題/領域番号 |
03807016
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
武居 洋 琉球大学, 医学部, 教授 (70039501)
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研究分担者 |
中島 裕美子 琉球大学, 遺伝子実験施設, 助手 (70244340)
長嶺 勝 琉球大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (20189161)
前濱 俊之 琉球大学, 医学部, 助手 (50157153)
東 政弘 琉球大学, 医学部, 助教授 (60101474)
中山 道男 琉球大学, 医学部, 名誉教授 (60094025)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | HTLV-I / 母児感染 / PCR / キャリア化率 / Provirus copy数 / 母乳哺育 / 凍結母乳 / 人工乳哺育 / provirus copy数 / 定量化 / Western blot法 / IgM抗体 / 子宮内産道感染 / Poly merase chain reaction / p40^<tax>抗体 / HTLVーI抗体 / 子宮内・産道感染 |
研究概要 |
本研究では真の母児感染の機序と疫学の実態を解明し、母児感染の予防対策と児のための最善の哺育方法を確立するために研究を行い次のような成果を得た。1.PCR法により初乳中のリンパ球中にproviral DNAを検出する方法を開発し、この方法により末梢血中にもproviral DNAを検出し、proviras copy数の半定量法を確立した。2.全血からのDNAについて簡易抽出法を確立した。3.抗体法により哺乳方法別に児のキャリア化率を明らかにした。その結果母乳哺育児群のキャリア化率6.1%,凍結母乳投与児群7.7%,人工乳投与児群0%であった。キャリア母の末梢血provirus copy数が児のキャリア化に最も高い相関性を示した。このことからPCR法によるprovirus copy数の半定量法を正確な定量法へと発展させ、確立した。キャリア母のp40^<tax>抗体も高い関連性を示したが、有意差はみられなかった。キャリア母の抗体価、授乳期間は、児のキャリア化に相関性を示さなかった。4.母乳感染率とその他の経路による感染率との間には有意差はみられなかった。5.その他沖縄県におけるHTLV-Iキャリア妊婦の頻度(キャリア化率)は6.5%であり、経産婦は初産婦よりHTLV-Iキャリア化率が有意に高かった。以上のことから我々の研究成績では母乳感染率が他の報告より低く、画一的な母乳哺育中止に対して疑問を抱かせる結果となった。またキャリア母の末梢血provirus copy数が児のキャリア化に相関性を示し、母児感染の有用な指標となりうることが示唆された。子宮内・産道感染については有意差がみられず、今後さらに検討する必要があろう。
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