研究課題/領域番号 |
03807049
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
|
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 (1993) 佐賀医科大学 (1991-1992) |
研究代表者 |
柿木 隆介 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (10145196)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | CO_2レーザー / 温度覚 / 痛覚 / 誘発電位 / 脳波 / 温痛覚 / 体性感覚誘発電位 / 末梢神経 / 脊髄 / CO_2レ-ザ- |
研究概要 |
体性感覚誘発電位(SEP)は従来より電気刺激により記録されているが、より自然に近い刺激、各種感覚別の刺激方法の開発が進められている。特に、電気刺激では検索困難な温痛覚に関与する小徑線維-脊髄視床路を上行するSEPの記録方法の開発が急務である。我々はCO_2laser光線を利用して痛覚SEPを記録している。平成5年度は主として痛覚認知機構におよぼす各種干渉刺激(運動、振動覚など)の作用機序について検索した。laser刺激と同部位に与えられた振動覚、運動など大徑線維を上行する干渉刺激では、痛覚SEPは著明に振幅減少し除痛がおこる。これはGate control theory(Melzack & Wall)に一致した所見であった。またlaser刺激部位以外の手足の自発および他動運動でも、痛覚SEPの有意な振幅減少がおこる。振動覚ではこのようなことはおこらないため、大脳半球における運動に関連する特殊な反応が痛覚SEPに影響をおよぼしているものと考えられる。 痛覚SEPの臨床応用も継続して行ってきた。末梢神経障害患者では、痛覚障害の程度および小徑線維密度の低下と痛覚SEPの所見が高い相関関係を示した。脊髄症患者では、やはり痛覚障害の程度と痛覚SEPの所見が高い相関関係を示し、さらに潜在性異常の検出も可能であった。 私は1993年3月より、佐賀医科大学内科より岡崎国立共同研究機構生理学研究所 統合生理研究施設に転任した。現在は未だセットアップの段階であるが、これまでの脳波による分析に加え、当研究施設に設置されている脳磁気測定装置(MEG、SQUID)を用いて、さらに研究を進めて行きたいと考えている。
|