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分裂病偽常染色体領域仮説の細胞遺伝学的・分子遺伝子学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 03807072
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究機関帝京大学

研究代表者

南光 進一郎  帝京大学, 医学部, 助教授 (60101127)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
キーワードX染色体 / TDF / MIC2 / Y染色体 / 偽常染色体領域
研究概要

1.はじめに:
1987年ロンドンのDr.T.Crowは性別による同胞一致率など臨床遺伝学的所見にもとづいて、機能性精神障害の責任遺伝子座位が、性染色体の偽常染色体領域にあると主張した。この偽常染色体仮説はたちまち注目を集め、現在の生物学的精神医学界のもっともホットな話題となっている。しかしながら本仮説は、もっぱら臨床遺伝学的所見にもとづいて提起されている。われわれは、この領域が含まれる、きわめて稀な性染色体異常症例を用いて細胞遺伝学的・分子遺伝学的に、この仮説を検討した。
2.対象.:
精神分裂病をともなうXX男性2例およびX/Y転座の1例である。
3.方法:
これらに対して採血を行い、(1)リンパ球培養の後高精度分染法による、break pointおよび転座部位の同定をおこなった。(2)同様に採血を行い、DNAを抽出し、偽常染色体領域近位部に存在するプロ-ブをもちいて、3症例の偽常染色体の重複領域を検討した。
4.結果:
XX男性2例について切断点は、1例はいずれもTDF領域以下での交叉あり、1例はDXYS14とMIC2の中間領域とTDF領域以下の交叉であった。したがって偽常染色体領域仮説を示唆するMIC2領域の重複は1例では見られなかった。またX/Y転座の1例では切断点はXp22とYq11であったが、これは偽常染色体のモノソミ-の所見であり、仮説を支持しないと考えられた。
5.考察:
以上の結果から偽常染色体仮説は否定的である。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Nanko: "XX males and psychosis" Biological Psychiatry Vo1.2. 968. 485-487 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] S.Nanko: "YーtoーX translocation and schizophrenia" Biological Psychiatry Vol.2. 968. 500-502 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 森平 淳子,高沢 昇,南光 進一郎: "精神障害の親子発症・同腔発症例の検討" 脳と精神の医学.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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