研究課題/領域番号 |
03807116
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉村 長久 京都大学, 医学部, 講師 (70211662)
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研究分担者 |
北岡 隆 京都大学, 医学部, 助手 (80234235)
竹内 篤 京都大学, 医学部, 助手 (70216844)
岩城 正佳 京都大学, 医学部, 助手 (10093163)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 緑内障濾過手術 / アドリアマイシン / マイクロスフェア |
研究概要 |
1、アドリアマイシン(ADR)を含有するポリ乳酸マイクロスフェア(MS)の薬剤徐放性及び家兎眼において、緑内障濾過手術に伴う濾過胞の瘢痕化抑制効果について検討した。 2、10%ADR含有MSを液中乾燥法にて作製し、in vitroにおいてADRの放出を測定した。 有色家兎20羽両眼に緑内障濾過手術を施行し、無作為に一眼にADR量100μg又は、200μg含有MSの懸濁液0.2mlを濾過部から90°離れた部位に結膜下注射し、他眼にはコントロ-ルとして薬剤を含まないMSの懸濁液を同量結膜下注射した。術後30日間、眼圧測定及び細隙灯顕微鏡検査を施行した。 3、in vitroにおいて、ADR含有MSからのADRの放出は、約20日間持続した。 家兎眼において、眼圧は、コントロ-ル眼と比較して、ADR100μgの群では術後7〜12日目で、ADR200μgの群では術後6〜16日目で有意に低下した(p<.05)。濾過胞の持続期間は、ADR100μgの群では11.8±1.9日(平均±標準偏差)(コントロ-ル眼では8.9±1.0日)、ADR200μgの群では14.0±1.8日(コントロ-ル眼では8.8±1.4日)で、各々コントロ-ル眼と比べて有意に延長した(p<.05)。合併症としては、ADR200μgの群の25%に可逆性の角膜混濁を認めるのみであった。 4、薬剤徐放システムとしてのADR含有MSは、緑内障濾過手術後の濾過胞の瘢痕化抑制に対して有用であることが示唆された。
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