研究課題
一般研究(C)
従来のVEPトポグラムの概念は、電位の大きさ(振幅)の頭皮上の分布をみるものに過ぎなかった。今回の研究の結果、それを一歩前進させベクトル解析や位相差解析を行うことによって、VEPの発生源のdipole(電気双極子)の向きや脳内における電位の伝播過程をある程度明らかにできた。以上の経緯を4つの論文〔1)ベクトルVEPと位相差トポグラム-左右半側視野刺激による検討、2)ベクトルVEPと位相差トポグラム-上下半側視野刺激による検討、3)VEP振幅トポグラム、ベクトルVEPおよびVEP位相差トポグラム-パターン刺激周波数による検討、4)Topographic Display of Phase Shift of Visual Evoked Potential〕にまとめた。また本研究の成果を応用し、平成5年5月には第31回国際臨床視覚電気生理学会のシンポジウムにおいて、「角膜移植と電気生理学的検査の意義」(Corneal Transplantation and Clinical Significance of Electrophysiological Tests)と題して講演を行った。さらに本研究の成果をふまえて3編の総説〔1)眼科における電気的検査手法、2)視覚電気生理学的検査の臨床的意義、3)視覚誘発電位〕を著した。
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