研究課題/領域番号 |
03807140
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
板井 昭子 東京大学, 薬学部, 客員助教授 (60012647)
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研究分担者 |
斎藤 昭一 東京大学, 薬学部, 助手相当 (80231330)
富岡 伸夫 東京大学, 薬学部, 助手相当 (20202202)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 分子設計 / 酵素阻害剤 / 薬物ー受容体相互作用 / コンピュ-タ・プログラム / リ-ド創製 |
研究概要 |
近年、生体内の活性物質の欠如や過剰に基づく病態の改善に酵素阻害剤を用いることが多く、その論理的分子設計法の開発に興味がもたれている。酵素は結晶解析が比較的容易で、既に1000近い数の立体構造が解明され、デ-タベ-スで利用できる。最近は生化学的メカニズムの解明のみならず、直接に論理的な薬物設計への利用を目指して、さらに多くの解析が進行中である。しかし、これらの構造を利用する技術は現在のところ未だ確立しておらず、リ-ドの改良に利用されているだけである。本研究は、受容体の立体構造を利用した一般的なリ-ド創製法の開発を目的として、活性評価の容易な酵素阻害剤のリ-ド創製を可能にする新しイコンピュ-タ手法の研究を行なった。まず、酵素の薬物結合部位によくフィットし、有利な水素結合や静電相互作用のできる構造をコンピュ-タに構築させるプログラムの開発を行い、世界で初めて功成した。力場の概念と乱数を利用して、1ケづつ原子を生成するが、原子に許される薬物結合部位領域と物理的化学的性質は三次元格子点上にプロ-ブ原子をおいて計算し記憶させた各種ポテンシャル値を利用した。このようにして多数構築された構造から、分子内及び分子間エネルギ-、及び環の数など数値的に別プログラムでしぼられた少数の構造は、当初の目的通り、多様な構造をもち、安定性も既知の薬物と同程度であった。ここで、合成的な観点から再び選別し、構造修正を施し、シミュレ-ションを繰り返した後合成することになる。本研究では、ジヒドロ葉酸還元酵素に適用してみたところ、トリメトプリム、ピリメタミンその他既知の有名な阻害剤の構造と共に、いくつかの有望な新規骨格のものが得られた。これらについて、合成に着手すべく準備を開始した。さらに、計算化学的にいい構造を選択するためのツ-ルを確立するための研究を行なった。
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