研究課題/領域番号 |
03807141
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
山本 恵司 千葉大学, 薬学部, 教授 (50110341)
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研究分担者 |
米持 悦生 千葉大学, 薬学部, 助手 (40201090)
小口 敏夫 千葉大学, 薬学部, 講師 (30169255)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | メカノケミストリー / シクロデキストリン / 包接 / 結晶性 / 分子間相互作用 / 蛍光スペクトル / 赤外吸収スペクトル / 固体分散系 / メカノケミストリ- / 非晶質 / 包接化合物 |
研究概要 |
医薬品と製剤添加物とのメカノケミカル操作によって現れる相互作用について、分子包接能を有するシクロデキストリン類や、分子間水素結合ネットワークを形成する結晶セルロースを用いて検討を行った。(1)シクロデキストリン包接化合物の新規調製法として既に報告している‘密封加熱法'について、包接化メカニズムを明らかにする目的で、熱分析、粉末X線回折、IRなどの方法により検討を進めた。ジメチル-β-シクロデキストリン(DMCD)の場合には、薬品の昇華に続くDMCDの結晶構造の変化が重要なステップであることが明らかとされ、粉砕によりDMCDの結晶性を下げたり、薬品と混合粉砕した試料を用いることにより、より結合比の高い包接化合物結晶を調製することができた。(2)メカノケミカル包接化を証拠立てる方法として固体状態蛍光測定に注目し、種々の蛍光性薬品とシクロデキストリン類との粉砕過程における蛍光スペクトルおよび蛍光寿命特性の変化から、薬品分子の物理化学的性質の変化の様子について多くの知見を得た。(3)セファレキシン粉砕試料の溶解度パラメターは結晶化度に依存して変化し、セファレキシンの水への見かけの溶解度との相関が認められた。(4)セルロース混合粉砕物からの薬品の溶出について、有機溶媒を用いて検討を行ったところ、セルロース分子間の水素結合ネットワークの特徴をより明確にすることができた。(5)フローライトや合成ケイ酸アルミニウムなどの表面積の大きい粉体と医薬品との相互作用について、熱分析、IR,X線などを用いて検討した。粉体の細孔構造、表面積、表面酸強度等が、薬品の吸着挙動や分解性に影響を及ぼすことが明らかとなった。(6)DMCDと安息香酸を混合し圧縮することにより、IRスペクトルが変化する。いろいろな角度からの検討により、これは結晶中での薬品分子二量体構造中のでのプロトン移動による効果であることが推察された。
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