研究課題/領域番号 |
03808002
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
藤田 寛治 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10038086)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | プラズマプロセシング / 直流放電 / カスケ-ドア-ク / 低電子温度 / 高電子密度 / プラズマCVD |
研究概要 |
本研究の目的は、カスケ-ドア-ク放電を用いて低電子温度・高電子密度を有する反応性プラズマを低気圧で生成し、プロセスプラズマとしての有用性を明らかにすることである。プラズマは次のような直流カスケ-ド放電によって発生させた。即ち、タングステン針電極を陰極として、水冷した細いノズルをもつ数枚の銅製の浮動電極を挟んで、陽極フランジとの間でアルゴンガス等の不活性ガスを流し、直流カスケ-ドア-ク放電を発生させた。放電領域では数Torrの圧力とし、細いノズルを通して数100mTorrにした円筒型真空容器にプラズマを流入した。その結果次のことが明らかになった。(1)浮動電極数を5枚としたカスケ-ドア-ク放電プラズマにおいて、電子温度0.3〜0.7eV,電子密度10^<11>〜10^<12>(cm^<-3>)の低電子温度・高電子密度のプラズマが得られた。装置の簡略化のために浮動電極を2枚にすると放電が不安定となり、浮動電極数に下限があることがわかった。(2)放電路内の電子密度は、ガス流量に依存せず放電電流のみに依存する。(3)噴射されたプラズマはアフタ-グロ-の状態になり、その密度は空間的に減少する。その特性長はガスの流量に大きく依存するが、放電電流にはよらない。(4)これまですでに開発されているTPD装置(旧名古屋大学プラズマ研究所)やアイントホ-ヘン工科大学の装置よりも小型簡略化でき、後者の装置のような、プロセスプラズマとして望ましくないと考えられる衝撃波は観測されなかった。メタン等の材料ガスを用いてのCVDへの応用を現在検討しているが、これまで知られている高周波プラズマ、マイクロ波プラズマにおける結果と比較することにより、低電子温度のプロセスプラズマの特徴を明確にする予定である。
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