研究課題/領域番号 |
03833017
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子細胞生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平芳 一法 京都大学, 胸部疾患研究所, 助手 (80199108)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ストレス蛋白質 / コラ-ゲン / 分子シャペロン |
研究概要 |
報告者らがニワトリ胎児繊維芽細胞より新しく発見した分子量47,000のストレス蛋白質HSP47は、小胞体に局在し、コラ-ゲンに結合能を有する。HSP47はコラ-ゲンとの挙動、細胞内の分布、増減の経時的変化、in vitroでの結合様式からコラ-ゲンが成熟する過程で、その特異的分子シャペロンとして機能しているものと考えられる。この分子がコラ-ゲン特異的分子シャペロンとして機能している事を証明する第一段階として、HSP47のコラ-ゲン結合部位の同定を試みた。マウス繊維芽細胞より得たcDNAを出発材料とし、大腸菌を用いた発現系を利用したin vitroアッセイ系を構築した。大腸菌の発現系には、強力な発現能を示すラムダファ-ジ由来のPLプロモ-タ-を有するpKS26を用いた。発現に供したcDNAは、全長及び欠損変異である。欠損変異は、アミノ末端を削ったもの、カルボキシル末端を削ったもの及び内部に欠損を有するものを作成した。大腸菌で発現させたところ多くの蛋白質は、inclusion bodyに取り込まれてしまった。これは、おそらく強力なプロモ-タ-のために蛋白質が過剰に発現してしまった事によるものと考えられる。発現の条件を少し悪くする事で可溶画分に多くの蛋白質を回収する事が可能となった。こうして得たHSP47およびその変異体をゼラチンセファロ-スカラムにかけゼラチンに対する結合能を調べた。ゼラチンは、コラ-ゲンの変性物であり、HSP47は、コラ-ゲンに対する結合能を同等の結合能を有する。現在までのところでは、カルボキシル末端側を削ったものでは、結合能に全く影響を及ぼさずアミノ末端側の欠損が結合能に影響を与えるらしい事までが明らかになった。今後さらに細かい欠損変異を作成し、詳細な解析を試みるつもりである。
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